大森元貴が込める「POPS」への覚悟 ミセス待望の3年ぶりオリジナルアルバムは「分かってくれる人に」から「多くの人に」へ

 男性3人組ロックバンド・Mrs. GREEN APPLEがきょう30日、3年ぶりのオリジナルフルアルバム「POPS」を発売し、ファンクラブ限定アリーナツアー「SHADOWS」を開幕させる。昨年までの「フェーズ2」で国民的バンドへと飛躍し、今年から突入した「フェーズ3」でもさらなる進化を続けている。フロントマンであるボーカル・ギターの大森元貴(30)がこのほど、デイリースポーツなどの取材に応じ、新作に込めた思いや新章への意気込みを語った。

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 時代の寵児となったミセスが、現在地を刻むマスターピースを完成させた。NHK紅白歌合戦の白組トリや日本レコード大賞3連覇など、国民的バンドに成長を遂げる中で「自分だけの音楽が、いつしか誰かの音楽になっていた。誰かの音楽になっていることが自分の喜びになった」と価値観が変化。フェーズ3に放つ最初のアルバムを「僕らが届けたいポップス、魂をささげている物を冠につけた楽曲をそろえてリリースすることがふさわしい」と構想し、昨秋から制作に着手した。

 直近のフルアルバムは「ANTENNA」「Attitude」といったリード曲をタイトルに使用していたが、今回は収録曲に記載されていない「POPS」というものだ。シンプルな4文字に込められた思いを「(知名度が上がる中で)分かってくれる人に届けばいいと思って曲を作るのはダサい気がした。多くの人に届けられる覚悟を持った音楽人でないといけない。自分を戒めるつもりで名付けました」と説明。全曲リード曲として、主役を張っている。

 当初14曲を収録予定だった。6月の「MUSIC AWARDS JAPAN」で音楽シーンを体感する中で「14曲ではピースが足りない。書きたい」という衝動に駆り立てられ、最優秀アーティスト賞の打ち上げをよそに、即帰宅して生み出した「共犯」「禁じた遊び」の2曲を追加。創作に対して妥協を許さない姿勢は、「頭で想像しているもの以上のことに取り組まないと、僕ら自身がもうワクワクできないタームに入っている」という所に由来している。

 フェーズ3は、2の単なる延長ではない。「知ってもらった中で正しく愛情を返して、深度を深めていく大切にしたいフェーズ」と位置づける。「売れたい」という目標を前提に間口を広げた2に対し、新章は逆転の発想で「ファンを巻き込んで楽しい思い出を増やした先に、大きな夢があればいい」と考えている。スタジアム、ドームクラスのアーティストとなった今、アリーナツアーを開催するのも、ファンファーストな姿勢からだ。

 今年はNHK連続テレビ小説「風、薫る」で主題歌を担当し、TBS系で冠番組「テレビ×ミセス」がスタートした。MCや俳優業など多岐にわたる仕事を通じ、「王道を毛嫌いする人たちが向かう先がロックみたいな風潮があったけど、大衆的なバンドがいてもいいんじゃないか。バンドとして、次世代につなげるような新しい因子になりたい」と意欲。令和のバンド像を模索している。

 8月に1カ月の夏休みを取得したが、2週目から「いてもたってもいられず、打ち合わせしていた」という。今も昔もミセスを支えるのは、止まらぬ創造欲。ファンの喜ぶ姿を想像し、クリエーティブを重ねていく。

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 フルスロットルで走ってきた大森が、つかの間の休日を楽しんだ。1カ月間の夏休みの過ごし方を「家族と山中湖の方に3日間行きました。大変偉そうな夏期休暇というリリースを出したけど、声かけを控えていただき、お互いに気付いちゃって照れちゃった(笑)。ゆっくりと家族の時間を過ごせた」と明かした。

 休暇明けの9月14日に誕生日を迎え、30代に突入した。自身も新たなフェーズを迎えての変化は「特にないです」と答えつつ、「体調面には気をつけたい。ずっと音楽ばかりやっていて、僕はどこに向かうんだろうという不安はあるけど、そういう性。悩んでいてもしょうがないなって」と晴れやかに笑っていた。

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