テレ朝・大下容子アナの4分45秒 山田美保子氏コラム

 【山田美保子のミホコは見ていた!】

 過去に例を見ないほど局アナの退社が相次いでいる昨今。これまでは他部署への異動が最大の決断理由だったが、今は、担当番組にも恵まれている入社数年のアナウンサーの退職が少なくなく、心底驚かされる日々だ。

 時代が違うと言われてしまえばそれまでなのだが、ベテランアナの中には職人気質で局アナという立場をわきまえながら、長年、真摯に仕事に取り組み続けている者がいる。その一人がテレビ朝日の大下容子エグゼクティブアナウンサーである。

 1993年の入社以来、報道・情報ワイドを担当し続け、1998年から「ワイド!スクランブル」のサブキャスターに。「大下容子~」と名前が冠されてから7年が経つ。ラジオを含め、自身の名前が冠された生ワイドをもつ局アナは少なく、女性アナではさらに少ない。同局では女性最年長ゆえ、後輩アナに背中を見せつつ指導する立場でもある。

 本当に真面目な人で、10時25分開始の「~スクランブル」に出演するため、なんと5時入り。朝刊全紙に目を通し、前日からのニュースの流れをチェックするからだ。独特の衣装のセレクトやショートボブがトレードマークで、いまやメインキャスターというより座長。曜日コメンテーターの特性を熟知し、ゲスト解説者らを見事にさばき、コーナーを担当する後輩アナを優しく見守る。

 どんな場面でも決して馴れ馴れしくなることなく、でも和気藹々と進行していきながら、ここぞというときに自身の意見をキッチリ伝えることもできる。生放送ゆえの時間読みも完璧なのである。

 3月20日の放送のエンディング、翌21日放送のテレビ朝日ドラマプレミアム「森英恵Butterfly beyond」の番宣に八木莉可子と中島裕翔が来たときのこと。持ち込まれた森英恵さんデザインの服や八木が着ていた森さん作のコートのボタンにまで触れつつ、二人の役どころやコメント配分にも気遣いながら進行。佐々木亮太アナの持ち分も生かし、作品の見どころやタイトルをしっかり伝え、ダジャレを用意しているデーブ・スペクター氏にもちゃんと振り、通り一遍の番宣ではない演出に仕上げたのが大下アナだ。

 後番組の「徹子の部屋」へと続く4分45秒の最後の最後、少し小声になって遠慮がちに「私も少しだけナレーションを」とコメントしていたが、ドラマを見たら少しどころではない量で、落ち着いた声質は作品にピッタリだった。レジェンド、大下容子アナから学ぶことは本当にたくさんある。

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