バッドボーイズ佐田 ツッパリで続ける「ひとり芝居」 YouTubeで「遊んで暮らせる」も「やり続けないとダサい」
かつて地元・福岡で暴走族の総長を務めていたお笑いコンビ・バッドボーイズの佐田正樹(47)が、12日から主演舞台「ひとり芝居8」(16日まで。東京・ポケットスクエア)に挑む。2016年から続くライフワークで舞台に立つのは佐田一人だけ。「全然楽しくない。毎日憂鬱(ゆううつ)です」と苦笑する。DIYなどを発信するYouTubeチャンネルは、登録者100万人目前と絶好調で「遊んで暮らせる」程だという中、なぜ舞台を続けるのか、話を聞いた。
「M-1グランプリ」は準決勝止まりで賞レースと縁がなかった芸人人生だった。そこから相方・清人(47)と「好きな仕事を個々に増やしていこう」と決意。「芸人としての一つの目標は冠番組を持つこと」だとして、今はDIYなど趣味全開のYouTubeチャンネルに注力している。
現状の収入は「ほぼYouTube」で「それきっかけでお金にも困んなくなった」という。車は5台、バイクは13台所持し、不良時代の実話を元にした漫画「デメキン」の印税も入る日々。「本当に調子乗ってる言い方かもしれないけど好きな事やって生きてる人ですね。YouTubeやってれば正直仕事しなくていい。遊んで暮らせますよ」とまさに順風満帆な生活を送っている。
そんな佐田がなぜ「毎日憂鬱」とまで語る「ひとり芝居」を続けるのか。それは、芸人としての「ツッパリ」だという。
「どこかで本業を見せていかないと後輩はやっぱ憧れられない。自分だけしんどい思いをしてお客さんを感動させられる芸事が『ひとり芝居』なんで、ここはやり続けないとダサいと思って」。
芸人を志した学生当時、照れ隠しのように担任には「俳優か歌手志望」としていた。年月がたち、本格的に俳優業にも意欲が芽生えた中「違う畑の人間が人の舞台に出るのはおこがましい」との思いで始めたのが「ひとり芝居」。当時は、漫才と違って壇上に一人しか上がらないという恐怖を「何も考えてなかった」といい「やってみるとプレッシャーが半端ない。楽しくない」と苦笑い。
恐怖に立ち向かい続け「どこでも緊張しなくなった」というが、舞台への不安は毎度拭いきれないという。それでも「それがあるからできたときに達成感がある」と力を込めた。
さまざまなジャンルに意欲的に取り組む中で、具体的なキャリアの終わり方も描いている。「スパッと辞めれる人の方がカッコイイと思ってる。自分の中の“次へのもの”があれば長くても60歳には芸能を辞めたい。早ければ55歳で辞めて、福岡に帰りたいですね!ハハハ」と爆笑した。
地元・福岡への思いも年々強まっている。「24歳で東京にきて来年48歳なんでちょうど半々。半分以上東京にいるのかって思った時に福岡の人間じゃなくなったなっていうのはある」と吐露。「この間、福岡に1週間以上いたんですけど、毎日楽しいんですよね」。漫才師として未練がないわけじゃない。「結果なんて一個も出してないんで一応一生芸人でいたいと思ってますよ」とも宣言。「けど別に東京じゃなくてもいいのかなっていう。福岡に税金納めたい」と朗らかに笑った。
◇佐田正樹(さた・まさき)1978年9月13日生まれ。福岡県篠栗町出身。97年4月、高校の同級生で同じ暴走族だった清人とバッドボーイズ結成。佐田は暴走族総長も務めた。不良時代の実話を記した自伝小説「デメキン」は漫画や映画など幅広くメディア展開。20年にYouTubeチャンネル「SATAbuilder’s」を開設。登録者は96.9万人(8日現在)。趣味はソフビ人形収集、DIY、金魚、ボクシングなど。特技はバイクのコール。身長173センチ。
