映画「国宝」李相日監督 黒澤明賞受賞に「俳優たちに自分を育ててもらって」「身に余る光栄」

 黒澤明賞を受賞した李相日監督
 黒澤明賞を受賞した李相日監督(左)とクロエ・ジャオ監督
 黒澤明賞を受賞した李相日監督(左)とクロエ・ジャオ監督
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 世界の映画界に貢献した映画人、映画界の未来を託していきたい映画人に贈られる黒澤明賞の受賞会見が3日、都内で行われ、「国宝」の李相日監督(51)、「ノマドランド」のクロエ・ジャオ監督(43)が受賞し会見に出席した。

 歌舞伎を題材にした李監督の「国宝」はカンヌ監督週間で世界初上映され、公開前から話題を呼び、邦画の実写で160億円を超す社会現象となった。第98回アカデミー賞国際長編映画賞の日本代表に決定した。「身に余る光栄といいますか、僕も映画監督として出発して四半世紀ぐらいたつんですけど、その間に関わった皆さんとか、スタッフと俳優たちに自分を育ててもらってここまでやってきた気がするので、感謝しています」と述べた。

 「国宝」が想像を超える大ヒットを記録した理由については李監督は「何か不安定というか、何かそういった全体を覆う不安定さ、不安感みたいなものを皆さん抱えて生活しておられる中で、何か美しいもの、見栄えとか、目に美しいものではなくて、内面的な、何が美しいことなのか、美しいことのために、どれだけの血のにじむ努力だったり、汗を流してといった、何かに突き進む人間そのものの美しさそのものを、どこか欲していたんだなという今の状況の中で感じることはあります」と考察した。

 クロエ監督は「黒澤明監督の映画、日本の文化、芸術、映画の全てがストーリーテラーとしての私の大きな影響を与えてきました。このような賞を受けられてとってもうれしく思っております」と喜びをかみしめた。

 昨年は三宅唱監督、フー・テイエンユー監督が受賞している。

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