木村拓哉 倍賞千恵子をエスコート 運転するタクシーの助手席に「雰囲気が違った」 映画「TOKYOタクシー」で実写初共演
歌手で俳優の木村拓哉(52)が20日、都内の東京タワーなどで開催された映画「TOKYOタクシー」(11月21日公開)のタクシーセレモニーと完成披露試写会に主演俳優の倍賞千恵子(84)、山田洋次監督(94)らと登場した。木村と倍賞は宮﨑駿監督のアニメ映画「ハウルの動く城」(2004年公開)以来の共演で、実写では初共演。この日は撮影時のエピソードなどを明かした。
映画にも登場する東京タワーのふもとに、木村が運転するタクシーに倍賞が乗車して2人が登場した。木村が倍賞をエスコートし、倍賞は「運転がとてもお上手でとても安心していました」と笑顔。木村は「撮影時は(倍賞が)後部座席でしたが、今回のように助手席というのはまた雰囲気が違った」と語った。
今作は木村演じるタクシー運転手と、高齢者施設へと移動するために乗車した倍賞の2人を、刻々と変化する東京を舞台に描くヒューマンドラマ。舞台あいさつで山田監督は「この2人の芝居を見るのはとても楽しみだった。僕が書いた脚本を2人がしゃべって演技をしてくれる。僕は見ているだけで良い気持ちになる。いつも楽しみにしてお二人の芝居を見ていました」とほほ笑んだ。
撮影中の巨匠はこだわりも発揮。最新のテクノロジーも交えた撮影に、木村は「プログラミングで時間がかかっても監督の早く撮りたい気持ち、モチベーションというか、エンジンが温まっていたその中で(スタッフの)『もう少々お待ちください』の声に『僕はテクノロジーではなくて僕は芝居を撮りに来たんだよ!』って。タクシーの中の僕も、後部座席の倍賞さんもその言葉を聞いた瞬間にすごく背筋が伸びたことを思い出しました」と明かした。
山田監督は「そんなこと言ったかなぁ」と頭をかいたが、倍賞が「言いましたよ!その後思わず(木村と)ハイタッチしましたね。でもそのくらい元気で。もっともっと、と撮影していましたよ」と指摘すると、「そうでしたかぁ」と笑った。
木村は「ものすごいアクションや事件というものではなく、すぐそばで実在しているなと思える存在。ぜひぜひ何度か“乗車”してくれれば」と呼びかけていた。
