舘ひろし 能登復興の力に 地震直前23年12月まで撮影していたロケ地・輪島市朝市通り再訪 傷痕にショック

 俳優・舘ひろし(75)が18日、石川県輪島市内で行われた主演映画「港のひかり」(11月14日公開)のジャパンプレミアに、共演の眞栄田郷敦(25)、尾上眞秀(13)らと登壇した。試写会イベント前には、ロケ地の輪島市朝市通りを再訪し、24年1月1日に起きた能登半島地震で建物が倒壊し更地になった風景にがく然。映画で感謝と復興の気持ちを届けたいという強い思いを明かした。

 変わり果てた街並みに言葉も出なかった。撮影は23年11月から12月23日にかけて行われ、大地震はその直後。当時の活気はなく、がれきもまだ残っていた。舘は「僕の朝市の記憶とは違っていてショックを受けました。だんだん忘れがちになるんですけど、傷痕というものが本当に大きいなと。地震で何もなくなってしまうとは…」と険しい表情で振り返った。

 能登の漁村を舞台に、舘が演じる元ヤクザと、少年・幸太との友情を描いた作品で、少年役を演じた眞秀と2人で楽しげに朝市を巡るシーンがある。当時の面影は消え、眞秀も「もう無くなってしまって、びっくりしました。元通りになってほしい」と切に願う。幸太の青年期を演じる眞栄田は「思った以上に復興はまだまだだなと。今後、何ができるか模索していきたい」と誓った。

 舞台となった石川、富山の人々には撮影に多大な協力をしてもらったことで、舘は感謝の思いを強く持っている。イベントには避難所生活を強いられる漁港の人々と対面。海岸通りは開通されておらず、狭い山道を通って漁港入りしなくてはならないことに「もとのような感じを取り戻していただきたい」と早期復興と名物朝市の再開を願う。「朝市に行きたいし、ここなら炊き出しもできるもんね」。地震発生後の2月と同様。再び炊き出しを行い、力になりたいという思いを強めた。

 さらに同市の日本航空石川高で開催された「福幸フェス」に登場し、訪れた人々を激励した。「皆さんにご協力をいただいたことに対する感謝と応援の気持ちが伝われば」と舘。約700人が来場した上映会では、かつての能登のきれいな街をみせることができ、安堵感をにじませた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス