香坂みゆき 「欽ドン」マスコットから50年、主婦感覚前面に朝の顔12年 テレ東・長寿情報番組「なないろ日和!」でMC
1970~80年代のブームを担い、今も活躍をしているアイドルに当時の思い出と現在の活動を聞く連載企画「今も輝いて アイドル伝説」。第6回は12年目を迎えたテレ東の長寿情報番組「なないろ日和!」のMCとして今も活躍中の俳優で歌手・香坂みゆき(62)が登場します。2023年4月には還暦記念「SWEET 60TH ANNIVERSARY LIVE」を開催。現在も、精力的にライブ活動を行うなど「今が、一番楽しい」と情熱を燃やしている。
愛くるしい笑顔が瞬く間に知れ渡ったのは1975年、小学6年生時にマスコットガールで出演した萩本欽一司会の「欽ちゃんのドンとやってみよう!」だった。「ただ、座っていて、ただそこにいるだけという感じでしたね」と懐かしげに振り返る。
学校が終わり、フジテレビ入りする際には、警備員に止められたことも。本番前にスタジオ前の長椅子で、当時ADでその後「オレたちひょうきん族」「森田一義アワー 笑っていいとも!」などを手がけたプロデューサーの永峰明氏に宿題を手伝ってもらっていた。
欽ちゃんには「本番、いくよん」と優しく声をかけられスタジオ入りしたのを覚えている。番組については「あまりしゃべった記憶はないんですけど、萩本さんに『この人いくつに見える?』って聞かれて『ええっと…』とか答えられない時に『すぐに、答えなきゃダメだよ~』って言われたのは覚えてます」と述懐した。
中学生になり「とびだせビーバー14才」のキャッチフレーズで歌手デビューした。1977年に初のシングルをリリース。松田聖子らにも提供している作詞家・松本隆氏や、売野雅勇氏、筒美京平氏など名だたる巨匠から楽曲を授かり、ほぼ3、4カ月おきにレコードを発売する人気ぶりだった。
「今、歌っている途中で、次の歌を録音して、それが終わるとまた次の歌を出すという味わっている暇もなかったですね」
84年にリリースした作詞・大貫妙子、作曲・EPOの「ニュアンスしましょ」で自身最大のヒットを飛ばし、本格的に売れっ子になった。
「よく分かんないうちに、毎日が過ぎていく世界でした。芸能人ってこういう感じなのって自分でも分かるぐらい1日、3本も4本も回していく、お仕事をしていましたね」
忙しい中でもなんとか堀越高校を卒業した。「学生でもあったので、学校も行かなければいけないと。東北でのお仕事は当時、新幹線もなく夜行で帰ってから上野で制服に着替えて学校に行っていました」。労働基準が曖昧な時代でテレビ局に夜中過ぎまで滞在。つかの間の睡眠で午前7時開始の収録ということもあり、多忙を極めた。
「いつ、セリフを覚えるんだという感じでしたね。やっぱり若い細胞はすごいなと。今は絶対無理です」
事務所の方針もあり、その後はアイドルから俳優にシフト。84年にはTBS系「金曜日の妻たちへ2 男たちよ元気かい?」、「金曜日には花を買って」などにクセの強い女性役でレギュラー出演し、大きな反響を呼んだ。
「歌手でやっていてもということであれば、お芝居もできるからそっちにシフトしようと。ドラマのお仕事を頂けるならと、そういう流れに任せるというところもありました。楽しくやっていましたね」
20代までは芸能人として忙しかったが、94年に転機が訪れた。タレントの清水圭と結婚後。97年に長男を、2002年に次男を出産した。仕事よりも子育てにシフトしたことが、幸いにも充実した生活を送ることができたという。子どもの通う学校のボランティア活動にも積極的に参加しながら、合間をぬってTBS系「はなまるマーケット」に出演した。
「仕事が終わって、そのまま学校にいて、働いているみたいな生活をしましたね。子どもたちのお弁当を作るのも楽しかったし、面白がってやってました」。主婦業に全力を注ぐからこそ、朝の情報番組に生きた。
2014年3月31日から、それまで「はなまる-」に出演していたタレント・薬丸裕英とともに「なないろ日和!」のMCに抜てきされた。
「できることをやろうと。一般主婦としての感覚でいいんですよねということで始めました。『主婦である感覚を前面に出してやってください』と言っていただけたので、できたかなと」
番組の看板コーナー「テレビ東京ショッピング」では特集などに関連した商品を説明するが、素直な気持ちで商品の感想を言うことを心がけている。
「おいしいものはおいしいと言います。正直に。ダメなものをダメとは言いませんけど、何も言わない時はおいしくないんだろうなと視聴者の方が分かるような、意外と素が出ていて、そのまんまやらせていただいてます」
番組は昨年5月に2000回を迎えた。「薬丸さんを含めリポーター陣とも仲がいいんです。とても近い感じで、家族みたいな感じでやらせていただいてます」。目標は3000回放送という。23年に還暦を迎え、さらに仕事への情熱を燃やしている香坂。これからも朝の顔として輝き続ける。
◆香坂みゆき(こうさか・みゆき) 1963年2月3日生まれ。神奈川県出身。テレビ番組「欽ちゃんのドンとやってみよう!」のマスコットガールで茶の間の人気者となり、14歳の時に「愛の芽ばえ」で歌手デビュー。84年TBS系「金曜日の妻たちへ2 男たちよ、元気かい?」や、89年映画「バカヤロー!2 幸せになりたい」に出演し脚光を浴びた。23年に元タレントで実業家の清水圭氏と離婚。23年に音楽活動を再開。
