妻夫木聡 平和を願い涙
俳優・妻夫木聡(44)が2日、都内で行われた主演映画「宝島」の東京キャラバンに原作者で直木賞作家の真藤順丈氏(47)、大友啓史監督(59)と登壇。撮影時を振り返り、平和への思いがあふれ涙を流した。
アメリカの統治下、沖縄を描いた作品で、主人公のグスクを演じる妻夫木は、役に傾倒するため、沖縄の歴史を深く知ろうと、沖縄戦の図が描かれている佐喜眞美術館を訪ねたと明かした。「過去に合ったことを過去で終わらせてはいけない。痛みを知ることで同じ過ちを繰り返してはいけない。教科書だけみて分かっている気ではいけない」と会場へ訴え、現在も世界で紛争や戦争が起こっていることに「多分、僕たちは武器を持ってしまうかもしれない。武器を持っちゃったら、そこからまた戦争が始まってしまうかもしれないんですよね。その中で失った命というのはもう、取り戻せない訳で、僕はそういう時代は2度ときてほしくない」と力を込めた。
沖縄戦での自決した家族の話には心を痛めているといい「集団自決っていう言葉ひとつにしても、親が子を自ら手にかけてという現実が80年前に起こっていた」と絶句。自身も子どもを持つ親として「自分も子どもがいますし、そんな未来は作りたくないですよね。ごめんなさい…」と声を詰まらせ「子どもたちにはやっぱり…。今があるのは当たり前じゃないから」と涙を流し平和を訴え、上映後のファンから「頑張れ」と声がとんだ。
