韓国で急死の気象キャスター「ハラスメント行為」認定もフリーを理由に被害者と認められず 母親激怒

 韓国放送局・MBCの気象キャスターだったオ・ヨアンナさんが、職場での嫌がらせを苦に28歳という若さで9月に急死したと、現地で報じられた。その後、MBC側は真相調査委員会を立ち上げ、今年2月よりソウル地方雇用労働庁・ソウル西部支庁が、特別労働監督を実施したと発表した。

 その結果、雇用労働部は、MBC内で故オ・ヨアンナさんに対する「職場内ハラスメントがあった」ことは認めたが、故人については“フリーランス”だとし、労働基準法上、「職場内ハラスメント」規定が適用されず「職場内ハラスメント被害者」とは認めなかったと19日、現地メディアのDispatchなどが報じた。

 この結果を受け、ヨアンナさんの母親と労働界がマスコミを前にして糾弾緊急記者会見を開き、雇用労働部の特別労働監督を非難したという。

 現地メディア・日刊スポーツによると、ヨアンナさんの母親は「ヨアンナがこの世を去ってからの8カ月あまり、血の煮えたぎるような時間の中で生きている」「雇用労働部は、オ・ヨアンナがMBCの言うとおりに仕事をしたのに、労働者ではないという。どうすれば、遺族の胸に釘を刺すような決定ができるのか。あまりにも悔しくて恨めしい」と怒りをあらわにしたと伝えた。

 また、労働人権実現のための「労働者性研究分科会」で活動するハ・ウンソン労務士は、「最近、MBCはフリーランサーに対して、(契約が)2年からたった1日でも過ぎると、労働者性を争う際に問題になるので、『徹底的に契約を終了』するよう指示を出しているという。人を2年で使い捨てるということだ」「雇用労働部は、このとんでもない指針をほう助している。今回の結果は、事業主が責任を逃れながら、労働力を搾取することができるかの方法を教え、公共放送としてあるべき最低限の責任を負おうとしない慣行に、免罪符を与えたものだ」と痛烈に批判したという。

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