八代目尾上菊五郎と六代目尾上菊之助が誕生 史上初の二人菊五郎に七代目「しっちゃんとはっちゃんと呼んでくれ」
歌舞伎俳優の尾上菊之助(47)が大名跡の八代目尾上菊五郎を、長男の尾上丑之助(11)が六代目尾上菊之助を襲名する披露興行の古式顔寄せ手打式が29日、東京・歌舞伎座で行われ、八代目尾上菊五郎と六代目尾上菊之助が誕生した。
顔寄せ手打式は興行の成功と安全を祈る儀式で、片岡仁左衛門、坂東玉三郎、市川團十郎ら歌舞伎俳優95人を含む105人が参加。七代目尾上菊五郎(82)が「せがれ菊之助が八代目尾上菊五郎を襲名いたし、孫の丑之助が六代目尾上菊之助を襲名いたし、ここにご披露いたす運びとあいなりましてござりまする」とあいさつ。八代目が「2人の菊五郎が史上初めて並び立つことになりましてござりまする」と述べると、客席から笑いと大きな拍手が起きた。
式前には代々の菊五郎を紹介する映像と3月31日に神田明神で行われたお練りの映像が流れ、式後には八代目と菊之助が御祝儀舞踊として「七福神」を披露した。
八代目は「この日は生涯忘れることはございません」と感慨深げで、「雲上富士」の祝幕を背に「日本一高い山を目指して親子で一生懸命頑張ります。先祖代々に顔向けができるように一歩を踏み出せたのではないのかな」と決意も新た。七代目が楽屋で「しっちゃんとはっちゃんと呼んでくれ」と言っていたことも笑顔で明かしていた。
