俳優・山口崇さん死去 88歳 「タイムショック!」司会などで人気博す
人気クイズ番組「クイズタイムショック」の2代目司会や、人気時代劇「大岡越前」の徳川吉宗役などで知られた俳優の山口崇(やまぐち・たかし、本名山口岑芳=やまぐち・たかよし)さんが、18日に肺がんのため死去していたことが21日、分かった。88歳。所属事務所が公式サイトで発表した。
サイトでは「オフィス天童所属俳優・山口崇(やまぐちたかし 本名・山口岑芳)は2025年4月18日15時36分肺癌により入居中の高齢者施設で永眠いたしました ここに生前のご厚誼に深く感謝いたしますとともに謹んでご通知申し上げます」と公表した。
所属事務所によると、山口さんは昨年10月、インタビューを受けた際に声に異常を感じたことで病院で診察を受け、肺がんが発覚した。手術や入院治療などは受けずに自宅で治療に専念していたが、最近になり体調が急変。約1週間前に入った高齢者施設で、長男にみとられてこの世を去ったという。三谷幸喜監督からの強い要請を受けて出演した2019年9月公開の映画「記憶にございません!」が最後の出演作品となった。
山口さんは早大教育学部英文科中退後に俳優デビュー。1966年にNHK大河ドラマ「源義経」に能登守教経役で出演したのを皮切りに、大河は計6作出演した。71年、NHKの時代劇「天下御免」で主人公・平賀源内を演じて大人気に。70~99年に放送された「大岡越前」の徳川吉宗役としても知られた。
俳優業のみならず、「クイズタイムショック」では、俳優の故・田宮二郎氏の後任として2代目司会者に就任。78年10月から86年3月の最終回まで出演を続けた。また、長唄では人間国宝の七代目杵屋巳太郎に師事し、「杵屋巳楓」として活躍した