宝塚 第111期生が初舞台 本拠地ラスト公演の礼真琴とタップダンスも披露「思いを受け継ぐ」
宝塚歌劇団に今春入団したばかりの第111期生が19日、兵庫・宝塚大劇場で初日を迎えた星組公演『阿修羅城の瞳/エスペラント!』で初舞台を踏んだ。
公演に先立って39人が黒紋付に緑の袴の正装で舞台上に並び、首席入団の千隼悠(ちはや・ゆう)と成績上位者の瑠希友杏(るき・ゆあん)、絢花澪(あやはな・みお)が代表して口上。「まだまだ西も東も分からぬ若輩者ではございますが、小林一三先生の『清く、正しく、美しく』の教えを胸に、日々精進して参りたいと思います」などと述べると、客席からは大きな拍手が送られた。
ショーでは初舞台恒例のラインダンスを披露。衣装は色彩が花として咲き誇る過程を表現し、夢がこれから色鮮やかにかなうよう、それぞれが唯一無二の美しさを描いていけるようにという願いが込められた。頭飾りには「111期」を表現する3本の筆と、「花・月・雪・星・宙」5組のカラーを乗せたパレットを配し、スカート部分は初舞台生ならではのみずみずしい美しさが映えるよう、柔らかで繊細な花弁のグラデーション等を職人の手作業で立体的に造形した。
さらに、本拠地ラスト公演となるトップスター・礼真琴とともにタップダンスを行うシーンも。礼と手をつないで踊るという大役を預かった千隼は、初日を前に行われた会見で「礼真琴さんが歩んでこられた宝塚人生の舞台に対する思いを、しっかりあの場面で受け継ぐという思いを込めて、これからも踊らせていただきます」と頰を紅潮させた。
また、舞台の幕が開いた瞬間の思いについて瑠希は「今まで客席で見ていたものを、自分が舞台に立ってその景色を見ているということがすごく幸せでした」と喜びを口に。絢花は「ライトを浴びて皆さまの温かい拍手をいただき、本当にプロの舞台人になったのだと実感することができました」と目を輝かせていた。
