織田裕二 スペシャルアンバサダーで世陸復帰 まさかの名言封鎖宣言「キターー!」みたいな「生まれません」

 陸上の世界選手権(9月13日~21日、東京・国立競技場)まであと半年。大会のスペシャルアンバサダーを務める俳優の織田裕二(57)がこのほど、デイリースポーツの単独取材に応じた。これまでTBS系「世界陸上」のメインキャスターを25年務めており、22年オレゴン大会で卒業。今回は東京開催とあって、スペシャルアンバサダーとして“復帰”。再び世界陸上で名言は生まれるのか、何に期待しているのか。熱く、爽やかに陸上界への思いを語った。

 電撃発表に日本中が沸いたのが24年10月。織田が2大会ぶりに世界陸上の舞台に“復活”することとなった。

 織田と世界陸上と言えば、キャスター時代の熱気のこもった解説や「事件はパリで起きています!」「地球に生まれて良かったー!」「キターーー!」など数々の名言が幾度も話題に。ファンの心をわしづかみにしてきた“織田名言”だが、「迷った言葉(迷言)ね」と自虐を交えて笑った。

 「(名言は)ちょっとつなげとかムチャぶりの時に出るものだから(25年大会は)あんまり出ないかもしれないよ。(これまでは)急に伸ばせとか言われたから、『え~!』って。じゃあ、雑談しますか、みたいな。今はきっちりタイムスケジュールがある。だから、名言は生まれません!」

 まさかの“名言封鎖宣言”となったが、ファンからの期待は熱い。「今回はアンバサダーなんで、どういう風にやるのか分からない」としながらも、「小っちゃい子たちにも見せてあげたい。チケット売れ残ってくんないかなー。全国の子供たちの招待席になったらいい」と理想を口にした。

 22年の米オレゴン大会で見た衝撃的な光景が忘れられないという。「100メートルか何かの直前に子供たちがトラックを走り出したんですよ。粗相しちゃいそうな小っちゃい子が、うれしそうな顔して。その後世界一を争う戦いをやるわけですよ。普通は『神聖なトラックを』とかなっちゃいそう。でもあの子たちは一生忘れない。あーやられたなって」。東京でも国立競技場を子供たちが“封鎖”するような良き“事件”を期待している。

 世界陸上の目玉と言えば、やり投げ女子で昨夏のパリ五輪金メダリストの北口榛花選手(JAL)。2連覇を目指す26歳の魅力を、織田は「本当に表情豊か。笑った時にすごいキュって引きつけられるでしょ。そういう人ってあんまりいない」と楽しげに明かした。

 北口選手への熱弁は止まらない。「『どうしようコーチ、私もう駄目~』みたいな表情した後に『勝っちゃった~!』って。何なんだこの人、漫画の主人公か?と。面白いのは『練習であんな飛ばない』って言うんですよ。うそ~って。本番の方が全然飛んじゃうって、宇宙人」と驚きの連続だという。「東京ではどんなドラマが待ってるんだろう」と活躍を心待ちにした。

 織田自身のドラマも詰まった大会になる。「34年ぶりの東京(開催)で多分僕はこれが最後」と覚悟するだけに「僕にとっては2度と見られない。ぜひ満喫したい」と全力を注ぐ構えだ。

 名言が人々にヒットし、マネされてきたことは「僕もわからない」と想定外だという。「(CMは)インパクトあったんでしょうね。あるように撮ったもんね」と爽やかに笑いつつ、「多分その繰り返し。俺たちは歯車の一瞬を生きてる」と人生に思いをはせた。

 「だから世界陸上のキャスターやったことも、役者やったことも、歌を歌ったことも、僕にとっては全部一緒って言えば一緒。その時を全力で楽しめたか、ただそれだけ。仕事の時間が人生で一番長いから、そこを充実させたい」。全ての時を自身の楽曲「All my treasures」のようにするために、織田裕二が再び世界陸上を熱く駆け抜ける。

 ◇織田 裕二(おだ・ゆうじ)1967年12月13日生まれ。神奈川県出身。1987年、映画「湘南爆走族」でデビュー。91年、テレビドラマ「東京ラブストーリー」のカンチ役で人気を得る。97年、テレビドラマ「踊る大捜査線」では青島刑事役を務め、シリーズ化、映画化もされ大ヒットに。01年、映画「ホワイトアウト」でブルーリボン賞主演男優賞。「世界陸上」のメインキャスターは22年オレゴン大会まで25年務めた。2007年にシングル曲「All my treasures」をリリースし、世界陸上のメインテーマにもなった。

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