中山美穂さん 音楽関係者明かすデビュー秘話「キラキラしていて目力があった」一方「とにかく無口」
女優で歌手の中山美穂さんが6日、都内の自宅浴室で死亡しているのが見つかった。早すぎる旅立ちに、悲しみが広がった。
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中山さんは12歳の時に東京・原宿でスカウトされた。デビューに携わった音楽関係者が、当時の秘話を明かす。
渋谷で初対面した時の印象を問われると「キラキラしていて目力があった」と回想。一方で「とにかく無口なんだよね」。何を聞いても『うん』って答えるか、『違う』って首を振るか、みたいな」と懐かしんだ。
意思表示は最低限だった少女だが、レコーディングでは、はっきりとした自己主張を感じたという。レコード会社のスタジオで中森明菜の「スローモーション」を歌唱。同関係者は「表情がとっても良くて、この人はうまく育つといいなあという感想を持ちました」と振り返る。複数いたデビュー候補の中で抜けた存在感を見せ、関わったチーム内では「間違いないから頑張ろう」という熱い空気が生まれたという。
85年に「『C』」で歌手デビュー。技術面では「鼻濁音だったりも自然にできていたから何も言う必要はなかった。全く問題なかった」とうなずく。同年にドラマ「毎度おさわがせします」で女優デビュー。歌手としての才能が演技にも生きたといい「イントネーションを直す必要もないし、言葉もはっきり聞こえるし」と、その才覚に舌を巻いたことを振り返った。
デビューから順調な成長曲線を描き、国民的スターへと駆け上がった。その背景について「ドラマとのタイアップができたり、いろんな意味でラッキーだったのは間違いない」と前置きしつつ「本人のキャラとメディアミックスがうまく合って時代に受け入れられたのではないか」と分析。中山さん本人も自己管理を徹底していたといい「ストイックなところがあった。特に食べるものには気を付けていた」と明かす。50代での旅立ち。「若すぎるよね」と早すぎる死を悼んだ。