４日放送のフジテレビ「ライブニュース　イット」では、２日のジャニーズ事務所が開いた記者会見について特集した。

　会見途中では、挙手しても当ててもらえない一部記者が「茶番だ」とヒートアップ。それに対して登壇したジャニーズアイランドの社長で元Ｖ６の井ノ原快彦が、「子供も見ているから、落ちついて」となだめ、その対応に一部の記者から拍手が起きた。

　この状況については、東大大学院の斎藤幸平准教授は「典型的な『トーンポリシング』と呼ばれる論点のすり替え行為」と指摘。「２時間で制限したり、一問一答で聞きたいことをなかなかみんな聞けない状況を作り出しているのはジャニーズ側。それにもかかわらず、“子どもたちが見ているから”と論点ずらしによって、一部の人たちが悪いかのような印象操作をしたのは残念」と井ノ原の対応を疑問視した。

　さらに「一部の記者が拍手をして、ジャニーズ側に同調したこと。記者の人たちがこうしたルールをジャニーズ側が押しつけるのはおかしいのではないかと、一丸となって文句を言うべきだった」とメディア側にも苦言を呈した。

　会見に参加した木村拓也アナウンサーも「拍手の際は異様な空気だなと感じた。私はしなかったが」と理解を示した。一方で「ただ前段の流れの中で、質問で当てられた人に対して遮るように、ほかの記者が入ってきたり、声を荒らげてしまったりとか、その中で、拍手につながるような空気感がすでにできていたようにも感じた」と、自らの主張を急ぐあまりに他の記者に先んじて質問する一部記者の存在が生んだ「空気感」に言及した。

　宮司愛海アナも「我々メディアにも反省すべきというのが前提にある。こういった場合では、時に協力をしながら真実に迫っていくというのがメディアに対しては求められるのではないか」と語った。