野口健氏「テントの中で溺死」の恐怖 登山中に急変→ヘリ搬送「一つでもダメだったらアウトだった」

 野口健氏
 野口健氏のインスタグラム@noguciken8848より
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 登山家の野口健氏が24日、ネパールのマナスル峰登頂の途中に呼吸困難となり、ヘリコプターでカトマンズの病院に緊急搬送され入院した際の状況を明かした。野口氏のX(旧ツイッター)で21日にスタッフが緊急搬送を報告していた。

 野口氏は自身のインスタグラムに酸素マスクを着用して病院のベッドとみられる場所で横になる画像を掲載。コメント欄に長文を掲載して状況を詳細に伝えた。「キャンプ2の下山中から異変がドカンと現れ」キャンプ1で血中酸素濃度は50%台に。危険を感じてベースキャンプに移動したが、回復せず「毎分2~3リッターで酸素吸入するものの咳が止まらずその勢いで吐いてしまう。マスクの掃除が大変でした。『テントの中で溺死してしまう』のではないかという苦しみに恐怖。テント内は修羅場と化してました。」と伝えた。

 ケアしてくれたシェルパには感謝。生命の危険を感じたため下山させてもらえるよう願い出た。中国隊の荷物を下ろすヘリに便乗し、麓のサマ村に。サマ村にいたインド隊の医師は「肺から水の音がする。肺水腫だろう」と診断した。

 サマからカトマンズまでのヘリの席をなんとか確保。「何か一つでもダメだったならばあの日のレスキューは実現しなかった。あの日にレスキューされなければ、おそらくアウトだっただろう。」とすべてがギリギリだったとつづった。

 カトマンズの病院でレントゲン撮影を行い「肺炎」と診断された。血液検査では「敗血症に近い状況ではないか」とされた。その後抗生剤の点滴を5日間打ち、なんとか敗血症には至らずに済んだという。担当医からは「あなたは直ぐにヘリコプターに乗れてラッキーだった。直ぐにレスキューされなければ危なかった」と言われたという。

 命の危機は脱したものの、退院のメドは立っていない状況。4度目の挑戦もはじき返され「もう、マナスルはやめにします。」と宣言した。

 最後は「淳、ごめんな。僕なりにやる事はやったけれどマナスルに『。』をつけることができなかった…。ごめん。ただ、違う山に行こう。そうだな、ほとんど人のいない秘境。ムスタン辺りにひっそりと聳え立つ頂きを目指すのもいいだろ。一緒に挑戦してダメだったサリブン峰とか。な。」と、2022年に滑落事故で亡くなった山岳カメラマン・平賀淳さんとみられる人物にもメッセージ。「そして今日からアタック体制に入ったAG隊の皆様の登頂と無事を願っております。」と締めくくった。

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