ドラマ「VIVANT」の大作感 自然、動物、天候など制御不能のモンゴルロケ突破!番組プロデューサーに舞台裏聞いた

 超豪華キャストと壮大なスケールが話題のTBS系ドラマ「VIVANT」(日曜、後9・00)。主演の堺雅人演じる商社マン・乃木憂助の“第2の顔”が明らかとなり、13日放送の第5話から物語は新章に突入する。舞台は序盤の主戦場だった架空の国バルカ共和国に戻り、多くの伏線が回収される前半のヤマ場だ。本紙では放送を前に、プロデューサーの飯田和孝氏を直撃。2カ月半に及んだモンゴルロケの舞台裏を聞いた。

 初回から大作感を伝えたのが、バルカの雄大な実景。モンゴルで2カ月半の長期ロケを敢行し、250人のキャストとスタッフ、3000頭超の動物たちにより、ドラマ史に残る映像を作り上げた。

 日中は灼熱(しゃくねつ)、夜になると気温が30度下がる砂漠ロケでは砂嵐と格闘。電気や水の制限されたゲルに宿泊し、足跡をほうきで消しては撮り直す作業が繰り返された。特殊な環境下での撮影だが、堺は本作を演出する福澤克雄氏と出会った「ドラマ『南極大陸』(11年放送)での経験が生きている」と、原点回帰を口にしているという。

 雪原は砂漠、ブリザードは砂嵐、犬はラクダや馬に姿を変えた。第3話で乃木が弱ったラクダに話しかけるシーンが、SNS上で「ラクダに助演賞をあげたい」と話題になったように動物への考え方も受け継がれ、飯田氏は「堺さんがこだわっていたのは『モンゴルのラクダなのでモンゴル語で話しかける』と。監督もそうですが、地球上にいる生ある同じ者として接しているように思いました。それは『南極大陸』から脈々とつながっているのかなと感じています」と証言する。

 第5話では再び舞台がバルカへと戻るが、首都ウランバートルでの撮影も困難を極めたという。難敵は天候。「1日の中でとにかく天気が移り変わる」と説明する。

 5話の予告で阿部寛演じる公安部の野崎を乃木がビルの上から監視しているシーンが映るが「あの日は数時間の間に晴れ、曇り、雪、雨、晴れ…と天気が変わって、たびたび中断。風は強いし、時には雹が降ることもあって、想像を絶するものでした」と振り返る。

 超異例の長期ロケでコントロールの効かない壁を幾重にも乗り越えたからこそ、映像は異彩を放つ。飯田氏は「あの砂漠や現地での撮影を経験しているキャスト、スタッフには尊敬しかないです」と最敬礼だった。

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