藤井聡太七冠誕生 全棋士憧れの「名人」最長の歴史を誇るタイトル戦

史上最年少で名人を獲得し、七冠を達成した藤井聡太新名人=長野県高山村の藤井荘(撮影・伊藤笙子)
 藤井聡太新名人が小学4年生のときに作成した自己紹介カード(日本文芸社提供)
2枚

 「第81期名人戦七番勝負・第5局2日目」(1日、長野県上高井郡「緑霞山宿 藤井荘」)

 将棋の藤井聡太竜王(20)=王位・叡王・棋王・王将・棋聖との六冠=が1日、渡辺明名人(39)を破り、4勝1敗で名人を初獲得し、七冠となった。これまでの最年少名人は1983年、谷川浩司17世名人(61)が樹立した21歳2カ月で、藤井新名人はこの記録を40年ぶりに更新。羽生九段が7タイトル時代の96年に全冠独占したのは、25歳4カ月だった。

 全棋士の憧れでもある名人は、400年以上受け継がれる称号。1935年に実力制に移行し、最長の歴史を誇るタイトル戦となった。現在は序列1位の竜王と並んで別格とされるタイトルで、その2つを保持すると竜王名人を名乗ることができる。

 挑戦者を決める順位戦は、A級からC級2組まで5つの組に分かれて行う。プロ棋士になると、大多数はC級2組からスタート。1年をかけて戦い、好成績を収めた2~3人だけが1つ上の組に昇格していくため、名人挑戦には最短でも5年を要する。若手棋士でも挑戦権を得ることができ、「竜王戦ドリーム」と言われる竜王戦など他棋戦とは一線を画する。

 藤井新名人は2016年10月にプロ入りし、17年度からC級2組に所属し、全勝で昇格。18年度のC級1組では9勝1敗で師匠・杉本昌隆八段らと4人で並び、師弟での昇格が期待されたが、順位の差で昇級できず。悔しい足踏みを経験した。

 19年度は10戦全勝で昇格、20年度のB級2組も10戦全勝、21年度のB級1組は10勝2敗で首位昇格。22年度はA級で7勝2敗、並んだ広瀬章人八段(36)とプレーオフで直接対決し、下して挑戦権を獲得した。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス