老夫婦が遺体で発見 警官は自宅に入る際に細心の配慮「必要最小限度で」元刑事が解説
神奈川・横須賀市で7日未明、70代の夫婦の遺体が自宅の和室の布団の中で発見された。同居する40代の長男と連絡が取れず、警察は行方を捜している。
6日午後10時半ごろに、夫婦の親族から「家族と数日前から連絡が取れない」と110番通報があった。駆けつけた警察官が家に入り、1階和室の布団の中で亡くなっていた夫婦を発見した。元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は7日、現地を取材し、デイリースポーツに対して捜査の状況などを語った。
現場は静かな住宅地にある一戸建て。近所の人は4月1日に夫婦と話したが、2日からは雨戸が閉じられたままになっていたと語った。
小川氏は捜査について、室内では通常の鑑識活動、周辺では「地取り」と言われる聞き込みなどを行っている段階と説明した。さらに現場となった夫婦の自宅の2階の窓ガラスが割れていることを指摘した。「2回の窓を破って警察の方が入ってるんですね。1階の雨戸が全部閉まってまして、入ろうとすると玄関を壊すしかないんです」と中に入るのが簡単ではない状況だったと分析。「必要最小限度、中に入るのにここが一番入りやすかった。警察官が2階の出窓を破って中に入って状況を確認しています」とコメントした。110番通報もあり、家の中の状況を確認するのは必須とはいえ、家屋への“被害”がなるだけ少なくなるよう警察官がしっかり配慮していたと解説した。
今後の捜査については「室内の鑑識活動、ご遺体の司法解剖、行方の分からない長男から事情を聴く、近所への聞き込みなどが行われる」と説明した。最近の事件では防犯カメラの分析が行われることが多いが、「周辺を歩いてみた感じでは、防犯カメラはありませんでした。かなり離れないと防犯カメラは見当たらない」と説明。「車の往来等もほぼありません」と6日夜までの状況を把握するのが難しいことも指摘した。
