「サンモニ」青木理氏「西山事件」西山太吉さん死去で「密約事件が歪曲、矮小化された」

 ジャーナリストの青木理氏が26日、TBS系「サンデーモーニング」に出演し、元毎日新聞記者で24日に心不全のため亡くなった西山太吉さんについてコメント。「密約事件」の「本質がずれてしまった」と指摘した。

 西山さんは1971年に沖縄返還を巡る日米間の密約文書の内容をスクープ。しかし、外務省の女性事務官を「そそのかして文書を入手した」として国家公務員法違反の罪に問われ、78年に有罪が確定した、いわゆる「西山事件」の“主役”だった。

 青木氏は、西山氏が「沖縄密約についてスクープした」と説明した上で「情報源だった女性事務官との関係っていうものにクローズアップが行って」しまったとした。「(裁判で)検察が『情を通じて』っていう言葉を使ったもんだから、そっちの方がクローズアップされて、結果的に『西山事件』とか『外務省機密漏えい事件』っていう名前になってしまった」と解説した。

 続けて「本来は『密約事件』あるいは『密約隠蔽(いんぺい)事件』」と西山さんのスクープ内容が注目されるべきだったと指摘。「国家のウソっていうものが問われなくちゃいけなかった本質が、ある意味で歪曲(わいきょく)とか矮小(わいしょう)化とか、本質がずれてしまった」と語った。

 「密約事件」が「西山事件」となったことを「戦後日本のメディアの、戦後日本のジャーナリズムの蹉跌(うまくいかないこと、挫折、失敗などの意)」と表現。「問題がブレてしまったっていうことの本質、密約とか日米関係とかっていうものが問われなくちゃいけないのが、ジャーナリズムとかメディアの問題になってしまったっていう辺りがこの問題の最大の問題」と振り返った。

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