高橋幸宏さん死去 YMOなど世界的ドラマーとして活躍 音楽、俳優、文筆家と多才に活躍

 10年ぶりの復活会見を行ったYMO。左から細野晴臣、坂本龍一、高橋幸宏さん=1993年4月
 2022年6月6日の70歳の誕生日に自宅での写真と共に「みんな、本当にありがとう。」と感謝(本人のインスタグラムより)
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 イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)やサディスティック・ミカ・バンドのメンバーとして世界的な名声を集めたドラマーでシンガー・ソングライターの高橋幸宏(たかはし・ゆきひろ)さんが11日午前5時59分、脳腫瘍により併発した誤嚥性肺炎により死去したことが15日、分かった。70歳。東京都出身。葬儀は家族葬として行われた。喪主は妻喜代美さん。2020年8月に脳腫瘍の摘出手術を受け、闘病を続けていたが、不帰の客となった。

 音楽にとどまらず、ファッションデザイナー、俳優、文筆家、ラジオパーソナリティーなど多才に活躍し、多くの仲間から敬愛された高橋さんが、愛した地上を後にした。

 喜代美さんは「昨年11月よりは自宅にて療養しておりましたが、年末から容態が悪化し帰らぬ身となりました。本人は元より家族親族と最善を尽くして参りました」と、最後の日々を明かした。

 10代の頃からの付き合いだったYMOの細野晴臣(75)、ミカバンドの小原礼(71)はショックが大きく、この日はコメントが出せない状態。YMOの坂本龍一(70)は訃報が流れた後、ツイッターに暗いグレー一色の画像を投稿した。

 高橋さんは20年初夏頃から断続的な頭痛が続き、同8月の検査で脳腫瘍の疑いと診断され、同13日に摘出手術を受けた。後に「現実を受け止められなくて、絶望感で言葉も出ない」心境だったと明かし、約80日に及んだ入院中には30回の放射線治療、42日間の抗がん剤治療も行った。同10月23日の退院後も、毎月1回のMRIの定期検査や通院での化学治療を続けていた。

 坂本が21年1月、中咽頭がんに続き直腸がんを公表した際には、「絶対に大丈夫!」とツイートして激励。坂本からは自身の入院中、朝晩にメッセージが届き、「迷いに落ち込んだ時、室内に吹く風のように感じるんです」と、心の支えだったことを明かしていた。

 近年は少年時代からなじみの軽井沢に家を建て、喜代美さんや愛犬と自然の中で穏やかな日々を送っていた。闘病は続き、SNSで弱音を吐くこともあったが、治療の状況もファンに伝え、NHKのラジオ番組で暮らしぶりも伝えていた。

 昨年1月6日の喜代美さんの誕生日には「残念ながら、病気はまだ消えてはくれない。でも彼女はここからも闘わなければと何時もいう。そう、僕はまだいなくなるわけにはいかないんだ」と自らを奮い立たせた。

 同6月6日、70歳の誕生日には「みんな、本当にありがとう。from ユキヒロ #allyouneedislove #愛こそすべて」という感謝と、CDやレコードなどに囲まれた自宅でピアノを弾く写真などを投稿。顔や体はかなり痩せていた。これが最後の投稿となった。

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