松本潤が魅せる新たな家康 人間味あふれる優柔不断なか弱いプリンス 大河初主演「面白い経験に」
嵐・松本潤(39)が初主演するNHK大河ドラマ「どうする家康」(総合。日曜、後8・00)が8日にスタートする。誰もが知る戦国武将・徳川家康を「リーガル・ハイ」「コンフィデンスマンJP」などで知られる人気脚本家・古沢良太氏(49)が新たな視点で描く意欲作。乱世に飛び込み、必死に生き抜き世を平定させていく“か弱きプリンス”を、大河初出演にして初主演の松本が人間くさく演じ抜く。
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江戸幕府を開き、約260年続いた江戸時代の基礎を築いた天下人・家康が、優柔不断なか弱いプリンスとして描かれる。ナイーブな若者が織田信長、武田信玄らが群雄割拠する乱世に飛び込み、個性豊かな三河家臣団にもり立てられ、必死に生き抜いていく。
「ダメなところが人間くさく表現されている。そこはすごく、今回の家康のポイント。まわりがそれを見てしょうがないなと思ったり、手を貸してやらないといけないなと思ったり」。現代にも通じる人間味あふれるヒーロー像を、松本が魅力たっぷりに演じる。
クランクイン前の一昨年9月には、家康が眠る静岡市の久能山東照宮を参拝。岡崎城や各地のゆかりの寺院なども訪ね歩き、往時への思いを巡らせた。
「戦国時代って、生きるとか死ぬとか生死を感じることが、今の僕らの生きている環境に比べてすごく近い。別の間違った方を選ぶと死んでしまう。常にそういう選択を迫られ続けていて、常にどっちを選ぶか決めないといけないし、それは自分だけじゃなく自分の家臣たちも含め、選択を間違えると終わっちゃう話」
タイトルにもある「どうする」は、まるで決めゼリフのように幾度となく劇中に登場する。永遠に続く選択の連続に「ずっとなんで、もう疲れちゃいました」と苦笑しつつ「その選択を決断せざるを得ない時にどういうふうに選択するのか、見てる人に楽しんでもらえたらなと思います」と期待を持たせた。
家臣団のキャラクターも魅力的だ。リーダー的存在の酒井忠次(大森南朋=50)をはじめ石川数正(松重豊=59)、本多忠勝(山田裕貴=32)、平岩親吉(岡部大=33)ら個性豊かな面々がそろい、ポンコツ感漂うコミカルなやりとりが家康をもり立てる。
松本は「特に、松重さんは23歳から演じています。そこもポイント」と笑わせ、「すごくバランスが良い“チーム”ですね。ある意味ポンコツなチームがどういうふうに成長していくのか。僕も一緒に楽しんでいけたら」と見どころの一つにも挙げた。
大河初出演にして初座長の大役。事務所の先輩でもある信長役の岡田准一(42)の存在が心強いという。「信長という、家康にとって非常に重要な人物を演じてくださっている。本能寺の変で亡くなった後も、何かを選択していく時に基準の一つになっている、切っても切れない関係。ならびに、僕自身も、(岡田に)勉強になったり、刺激をいただくことが多いです」。
「軍師官兵衛」(2014年)に主演した岡田は、その経験も交え、座長目線で助言してくれるという。「先輩としてフォローしてくださったり、現場がこうなっていくから、こういうふうに動いた方が現場がやりやすいよとおっしゃってくださったり。非常に勉強になっていますし支えになってますし、刺激になっています」と劇中同様、進むべき指針となっている。
松本は8月で不惑を迎え、本作が30代最後にして40代最初の作品になる。くしくも、家康を主人公に描く大河は、自身が誕生した1983年の「徳川家康」以来40年ぶりだ。
「自分が生まれた年にやっていたドラマを、また全く違う形で自分が呼ばれてやることになって。何かあるのかなと思う。年齢的な節目とともに、ご縁を感じる。このタイミングに、日本中誰もが知る武将を一年以上かけてやるというのが面白い経験になるんじゃないかと。感じたことのないことがたくさん起こっていくでしょうから、やって良かったなって思えるようにしたいですよね」
「ごくせん」「花より男子」などで共演し親交の深い俳優・小栗旬(40)が主演した前作「鎌倉殿の13人」も欠かさずチェックした。「俺も見たし、彼としても気になるところだろうなと」と、盟友の反応も楽しみの一つ。そして「(嵐の)メンバーも見てくれると思います」。
俳優人生の新たなステージに松本を導く作品となることは間違いない。“松潤家康”、いざ出陣。
◆あらすじ 国も両親も失った少年・竹千代(後の徳川家康=松本潤)は、三河武士の熱意に動かされ、弱小国の主として生きる運命を受け入れて、織田信長(岡田准一)や武田信玄(阿部寛)ら化け物が割拠する乱世に飛び込む。
後ろ盾も豊かな国土もなく、あるのは個性豊かな家臣団(大森南朋、松重豊ら)だけという家康の前には豊臣秀吉(ムロツヨシ)、真田昌幸、石田三成ら次々とつわものが立ちはだかる。待っていたのは死ぬか生きるかの大ピンチ、計算違いの連続、我慢の限界-どうする家康!?
◆松本潤(まつもと・じゅん)1983年8月30日生まれ、東京都出身。96年、ジャニーズ事務所入り。99年、嵐のメンバーとして「A・RA・SHI」でCDデビュー。国民的アイドルグループとなる。俳優としてはドラマ「ごくせん」「花より男子」両シリーズで注目を集め、主演ドラマ「99.9-刑事専門弁護士」シリーズなどがヒット。グループのコンサートの演出を手がけるなどクリエーターとしての顔も持つ。血液型A。
