島田陽子さん死去 大腸がん闘病69歳 「白い巨塔」など名作多数 スキャンダルも

 テレビドラマや映画で多くの名作、ヒット作に出演し、大ブームを呼んだ米ドラマ「将軍 SHOGUN」(1980年)で米ゴールデングローブ賞の最優秀女優賞を獲得するなど、国内外で活躍した女優の島田陽子(しまだ・ようこ、本名中村陽子=なかむら・ようこ)さんが25日午後0時57分、東京都渋谷区の病院で死去した。69歳。熊本市出身。関係者によると、末期の大腸がんで闘病していた。葬儀は近親者で行う。後日、お別れの会を開催する予定。

 公私で芸能界を沸かせた国際派女優が、波乱の生涯にエンドマークを打った。

 関係者によれば、島田さんは末期の大腸がんを患っており、入院、手術も経ていたが、仕事への意欲は衰えていなかった。今年に入ってもドキュメンタリーのプロデュースに向けて精力的に動いており、「極端にやせておいででしたが、顔のツヤもそんなに悪くなく、いつも本当に気丈に振る舞っていました。『大丈夫。元気です』とおっしゃっていました」(関係者)。

 小学校時代に上京し、1970年にドラマ「おさな妻」でデビューした。71年に1万人を超えるオーディションを勝ち抜き、複雑な家庭のヒロインを好演したドラマ「続・氷点」でブレーク。同年には特撮ドラマ「仮面ライダー」第1作にレギュラー出演し、幅広い層に愛された。

 74年の「われら青春!」のマドンナ先生役で清純派の地位を確立。ドラマ「白い巨塔」(78年)や映画「犬神家の一族」(76年)などの名作、ヒット作に次々と名を連ねた。

 80年には「将軍 SHOGUN」に三船敏郎さんらと出演し、ヒロイン役を好演してゴールデングローブ最優秀テレビ女優賞(ドラマシリーズ部門)を受賞。米国だけで1億3700万人が視聴する大ヒットで、一躍国際派女優となった。

 一方で、私生活ではスキャンダルが噴出した。88年にロック歌手・内田裕也さんとの不倫が報じられ、内田さんの妻・樹木希林さんを巻き込んだ離婚騒動でワイドショーを沸かせた。金銭問題も発覚し、92年にはヘアヌード写真集が55万部のベストセラーとなった。

 94年にテレビマンと結婚するも19年に離婚。昨年12月8日に都内で行われた「犬神家の一族」のトークイベントが最後の公の場となった。頬はこけ、声も出しづらそうでファンを心配させたが、本編に自身のNGシーンが使われている裏話を披露するなど、サービス精神は健在だった。

 島田陽子(しまだ・ようこ)1953年5月17日生まれ、熊本市出身。劇団若草を経て70年、ドラマ「おさな妻」でデビュー。71年、ドラマ「続・氷点」のヒロイン役に1万3000人の中から選ばれ出演。当たり役として人気に。80年、米ドラマ「将軍 SHOGUN」でゴールデングローブ賞最優秀女優賞を獲得し、国際派女優に飛躍。主な出演作に映画「犬神家の一族」、ドラマ「白い巨塔」、NHK大河ドラマ「黄金の日日」、「山河燃ゆ」など。

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