宝塚 雪組スター和希そら主演 日本物の名作「心中・恋の大和路」開幕

 宝塚歌劇団雪組スター・和希そら主演のミュージカル「心中・恋の大和路」(~28日)が20日、シアター・ドラマシティ(大阪市)で開幕した。近松門左衛門の代表作のひとつ「冥途の飛脚」をミュージカル化したもので、1979年の初演以来、再演を重ね、今回が6度目の上演となる日本物の名作。江戸時代の大坂を舞台に、運命の恋に溺れ、破滅へと進む飛脚問屋の主人忠兵衛と遊女梅川の姿が描かれている。

 和希は宙組時代の昨年4月に「夢千鳥」でバウホール初主演を果たした。コロナ禍のためわずか4日間だけの上演となってしまったが、女にだらしない竹久夢二を自在に演じ、それまでのきゃしゃな弟キャラのイメージを打ち破り、鮮烈な印象を残した。今回も梅川を思うがあまり、将来を見通せず悪手を重ねてしまう忠兵衛にリアリティを持たせた。

 梅川役の夢白あやはヒロイン経験も豊富で、今回も遊女役をキッチリ勤め上げた。冷静な視点で幸せをつかんだ姉遊女のかもん太夫(妃華ゆきの)とは対照的に、周りも見えず忠兵衛一筋。苦界に身を置きながらも少女のような無垢な心を見せた。

 専科の凪七瑠海が演じる八右衛門は、歌舞伎などでは悪人に描かれるが、「心中・-」では宝塚らしく主人公の親友として登場。ボタンの掛け違いで悲劇のきっかけとなってしまう役を、スターの華はまといながらも、硬軟自在の芝居で舞台を締めた。

 東京・日本青年館ホールは8月3日~9日。

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