是枝裕和監督「日本の役者も負けていない」 カンヌで役所広司、安藤サクラらの魅力語る

 フランスで開催中の第75回カンヌ映画祭で26日(日本時間27日)、コンペティション部門に出品された是枝裕和監督(59)の韓国映画「ベイビー・ブローカー」が公式上映された。終了後には、12分にも及ぶスタンディングオベーションを受けた。

 主演で「パラサイト 半地下の家族」などで知られる人気俳優のソン・ガンホ(55)らと大きな喝采を浴びた是枝監督は「本当に温かい拍手と笑顔に包まれたいい時間だったと思います」と感謝。上映中は客席の笑い声に感激したようで「ソン・ガンホさんと手を握りあって最後まで僕自身、上映を楽しめたのでよかったのではないかなと思います」と手応えを感じ取った。

 映画は、是枝監督がソンら韓国を代表する俳優、スタッフらと全編韓国で撮影された。親が育てられない子を匿名で預ける「赤ちゃんポスト」を巡る人間模様を描いた作品で、「万引き家族」でパルムドールを受賞した18年から4年ぶり6回目の選出。同作以来2度目の最高賞獲得に向けて「そんなことが起きたら、本当にうれしい」と心を躍らせた。

 一方、会見の中では「なぜ最近、日本で映画を撮らないのか?」「韓国の俳優の方がいい俳優だからか?」などと質問が飛んだ。

 これに対して是枝監督は「日本での企画もちゃんと動かしています」と否定。「日本の役者さんも決して負けていない。トップの方たち、例えば役所広司さんとか安藤サクラさんとかは、一緒にやって学ぶことが非常に多い」と実名を挙げながら語った上で、「日本での映画作りにフィードバックして何を変え、何をそのままでいいのかを持ち帰りたいと」と思いを明かした。

 授賞式は日本時間の今月29日に開催。映画は日本では6月24日に全国公開される。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス