グラミー賞にゼレンスキー大統領「音楽で静寂を埋めて」BTSはまた受賞逃す

 グラミー賞の式典で、ビデオメッセージを寄せたウクライナのゼレンスキー大統領=米ラスベガス(ロイター=共同)
 グラミー賞の式典で「Butter」を披露するBTS(AP=共同)
 メゾソプラノ歌手の藤村実穂子((c)R&G Photography)
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 米音楽界最高の栄誉とされる「第64回グラミー賞」の発表・授賞式が3日(日本時間4日)、米ラスベガスで行われ、ロシアからの侵攻を受けているウクライナのゼレンスキー大統領がビデオメッセージを寄せ、音楽の力を訴え支援を求めた。ジョン・バティステが最優秀アルバム賞など最多5部門を、日本人が参加した2作品がクラシック部門を受賞。世界的人気を誇る韓国の7人組男性グループ・BTSは2年連続で受賞を逃した。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2カ月遅れでの開催となったグラミー。平和の象徴である、世界最大級の音楽の祭典で、ゼレンスキー大統領が“音楽の力”を求めた。

 大統領は事前収録したビデオメッセージでサプライズ登場。カーキのTシャツ姿で「戦争、これほど音楽とかけ離れているものがあるでしょうか」と訴えかけ、「私たちのミュージシャンはタキシードの代わりに防弾チョッキを着て、負傷者に向けて歌っている」と音楽に絡めて母国の様子を世界に伝えた。

 「私たちは爆弾で恐ろしい沈黙をもたらすロシアと戦っている。皆さんの音楽で沈黙を埋めてほしい」と音楽の力に助けを求め、「どんな方法でもいいからわれわれを支援してほしい。どんな方法でも、しかし沈黙以外でだ」と語った。

 その後、米歌手のジョン・レジェンドが新曲「フリー」をウクライナ出身のアーティストと共に歌唱。音楽で平和への祈りをささげ、会場に詰めかけた観客は立ち上がり拍手で連帯を示した。

 最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス賞には、女性ラッパーのドージャ・キャットらの「キス・ミー・モア」が選出。同部門に2年連続ノミネートされ、初の受賞が期待されたBTSは今回も受賞を逃した。

 メゾソプラノ歌手の藤村実穂子が参加した「マーラー交響曲第8番『千人の交響曲』」が最優秀合唱パフォーマンス賞、チェロ奏者・松本エルの参加アルバムが最優秀クラシック・ソロ・ボーカル・アルバム賞に選出されるなど、日本人の活躍も目立った。

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