大下容子アナが謝罪「ワイド!スクランブル」放送倫理違反「チーフDに発言力」
放送倫理・番組向上機構(BPO)がテレビ朝日「大下容子ワイド!スクランブル」について「放送倫理違反があった」と指摘した問題で10日、同番組内で検証が行われた。MCの大下容子アナウンサーは「問題点のご指摘、重く受け止めています。番組をご覧のみなさま、申し訳ありませんでした」と深々と頭を下げて謝罪した。
同番組は昨年3~10月にかけて放送した、視聴者からの質問に答えるパートの中で、番組スタッフが作成した質問を視聴者からの質問であるかのように放送したケースが含まれていたとして、同10月に番組と番組サイトで謝罪していた。
BPOの放送倫理検証委員会は審議の結果、質問は「視聴者の関心事やその傾向を示す重要な事実情報」とし「それらを制作者が歪めることがあってはならない」と判断。また、日本民間放送連盟の放送基準の「ニュースは市民の知る権利へ奉仕するものであり、事実に基づいて報道し、公正でなければならない」「ニュースの中で意見を取り扱う時は、その出所を明らかにする」に反しているとして、9日に放送倫理違反があったと発表した。
この日の番組の検証では2020年10月~21年10月の間の293問のうち、プロフィールを書き換えたものが27問、スタッフが作成したものが104問あったとした。不適切な演出を行った元チーフディレクターはテレビ朝日映像の社員。番組に対して「大きな発言力があった」と分析した。
テレ朝は「今回の問題は当社の番組への信頼を大きく損ねる許されない事案であり あらためて視聴者並びに関係者の皆様に深くおわびいたします BPOの見解を真摯に受け止め 今後の番組制作に生いかしてまいります」とコメントを発表した。