吉沢亮 栄一とともに成長「役者の基礎鍛えられた」大河「青天を衝け」クライマックス

 「青天を衝け」で渋沢栄一役を演じる吉沢亮(撮影・堀内翔)
 吉沢亮が演じる渋沢栄一(C)NHK
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 日本資本主義の父と称される実業家の渋沢栄一を描いたNHK大河ドラマ「青天を衝け」(日曜、後8・00)。放送があと2回となり、いよいよ佳境に入る。渋沢を演じる主演の吉沢亮(27)がこのほど、取材に応じ、役への思いを語った。次回の19日と26日の最終回は15分拡大。

 大河主演という大きなプレッシャーを背負いながら走り抜けた2021年。吉沢は、役者として大きな手応えを感じていた。

 一年半にわたって行われた撮影では、13歳~91歳、農民から武士、官僚、大実業家と生業も大きく移り変わっていった栄一を見事に快演。オファーを受けた際には、「お札になる人ぐらいの知識しかなかった」というが、年齢を重ねてもエネルギーが衰えず次々と新事業を立ち上げ、困難に立ち向かう姿に「自分の欲求だけでは続かない。周りが幸せになることが自分の幸せなのだという使命感があった」と栄一の人間性を肌で感じるまでに。

 膨大なセリフ量や過密日程などにより「結局、最後まで無我夢中だった」というものの、「役者の基礎を鍛えられた気がします。積み上げてきた物が形になっていることを肌で感じるのはすごくうれしい。他ではなかなか味わえない感覚」と役者としての成長を実感している。

 栄一と親交が深かった慶喜を演じる草彅からも吸収するものが多かったようで、「こちらもいい方向に引っ張っていってもらえるし、草彅さんとお芝居している瞬間にしか生まれない緊張感みたいなものがあって。同じ仕事をしている人間としてすごいと思うことばかり。刺激をたくさんいただきました」と共演を振り返った。

 クランクアップを迎えた吉沢は「等身大の27歳を忘れている気がする」と苦笑しつつも、「深くいろんなことを探って、さらにお芝居をしていくうちに、どんどん見え方が変わる。誰もが知る戦国武将を演じるより、僕にとっては何倍もうれしかったです」と栄一との出会いに感謝を述べた。

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