V6 ありがとうのラスト唱 誕生から“26歳”6人そろって解散 奇跡の絆これからも
人気グループ・V6が1日、千葉・幕張メッセで行われた全国ツアー「LIVE TOUR V6 groove」の最終公演をもって解散した。1995年のデビューから丸26年を迎えたこの日、デビュー曲「MUSIC FOR THE PEOPLE」など全41曲をラスト唱。愛してくれたファンへの、感謝の気持ちをパフォーマンスに乗せて届け、マイクを置いた。
アンコールの「95 groove」の歌唱が始まる前だった。スクリーンに数々のメッセージが投影された。ファンが6人にサプライズで贈った感謝の言葉。「ありがとう。26歳おめでとう。26年間、一緒にいてくれて笑顔でいてくれてありがとう」。メンバーの瞳は潤んでいた。
長野博(49)は「こちらこそありがとうです」と口にすると、涙で声を詰まらせた。三宅健(42)は「みんなにとって今日は寂しい日かもしれない。でも悲しいことは我慢しないで泣いてもいいんだよ。僕たちは消えない。心の中に生き続けていく」と呼びかけた。
6人は最後までファンを喜ばせた。ユーロメドレーでは、デビュー曲の「MUSIC-」を披露。26年前と変わらぬキレキレのパフォーマンスでファンを魅了した。ヒット曲メドレーでは会場をトロッコで周遊。高さ6・5メートルまでせり上がるステージ上からもファンと同じ時間を分かち合った。
改めてこれまでの軌跡を振り返った。井ノ原快彦(45)は「もっと早く終わっても不思議ではないと思う。皆さんに祝福してもらいながら終われるのは、幸せに思ってます」と有終の美に力を込めた。26年間、誰一人として欠けることなくフィナーレを迎えられたことを「この6人だからこそ、やってこられた」と口をそろえた。
当日のライブをもっての解散は、95年の光GENJI以来。V6はその翌日にデビューを発表した。この日のラストステージを、12日にCDデビューする関西Jr.ユニット「なにわ男子」も鑑賞。次世代を担う後輩に、そのバトンが引き継がれる。岡田准一(40)は「つながっているのかなと思います」と時代の流れをかみ締め、坂本昌行(50)は「そのメンバーに出会えるのは奇跡。どれだけ素敵な時間を過ごせるかが大事」と後輩たちへエールを送った。
ただ一人、退所する森田剛(42)は涙をにじませ、あふれる思いを伝えた。「皆さんに惜しまれて終われるって間違ってなかったと思うし、幸せ。これから自分を信じたいし、他のみんなも信じてほしい。これでさよならじゃない」。
万雷の拍手に見送られながら、6人は静かにステージを去った。