プロレス団体ＤＤＴは１２日、千葉県浦安市内で、大仁田厚、高木三四郎、彰人、伊藤麻希組とクロちゃん（安田大サーカス）、スーパー・ササダンゴ・マシン、黒田哲広、乃蒼ヒカリ組が対戦する電流爆破８人タッグデスマッチ（２１日、富士通スタジアム川崎大会）へ向けた爆破実験を行った。大仁田は電流爆破マッチの利権、クロちゃんは芸能人の利権をかけて戦うことを互いに受諾。クロちゃんは大仁田を再起不能にすること、大仁田はクロちゃんの顔面を爆破することを宣言した。

　大仁田は昨年１２月にクロちゃんにまさかの敗北を喫したことでリベンジの炎を燃やし、「勝ち逃げ」を宣言していたクロちゃんが渋々承諾して実現した最終決着戦。この日、クロちゃん組は実験会場に遅れて姿を見せ、大仁田組を憤慨させた。

　さらに、クロちゃんは悪びれることなく「ヒーローは遅れてくるもんだろ」と主張。「勝ったらさ、爆破の利権もらうからな、しっかり」と要求し、大仁田組を急襲した。

　ササダンゴが実験用のスイカを高木の頭部にたたきつけてダメージを当てるなど、クロちゃん組は一方的に攻撃。最後はクロちゃんが乃蒼とともに電流爆破バット持ち、「ヒカリとオレの初めての共同作業」と叫びながら、大仁田にたきつけてＫＯ。押さえ込んでササダンゴが３カウントをたたくと、「勝ったぞ。本番も勝ってやるからな」とほえまくり、「大仁田、引退をさせてやるんで楽しみにしといてね。骨まで残らない戦いを見せてやる」と言い残して去っていった。

　機先を制された大仁田は「オレたちのチーム、弱いんじゃねえか」と意気消沈。それでも、「クロの野郎、顔面電流爆破で絶対にのしてやる」と報復を宣言し、「何が利権だ、この野郎。別にいいけど、負けたらだろ。本番強いから。オレは電流爆破を熟知してるから」と、利権譲渡を受け入れながらも必勝を誓った。

　そして、利権譲渡の交換条件を問われると、「オレの傘下に入れ。ニタクロ同盟だ。オレの奴隷になれ」と返答。「プロダクションも強いところに行かなきゃ。松竹（芸能）弱いから、吉本（興業）に移籍。（ギャラの）３０％は我々で分けよう。クロちゃん利権、黒い利権だよ」と要求した。

　これを伝え聞いたクロちゃんは「別に１００％でもいいよ。負けねえし」と余裕の表情で受諾。吉本移籍については「としまえんの時（昨年８月の試合）から言われている。それから、吉本さんからオファーがあるかなと思ってたら、一個もなかった」と話し、一度は「絶対に行かないです」と宣言したものの、「ボクはウソつきと言われてるので、条件が良ければ行く可能性はありますけど…。行きたいな」と迷える心境も口にした。

　そして、７度引退し、復帰を繰り返した大仁田に対して「元々は純粋な感じでやってきたにも関わらず、今はどす黒い感じになって、何度もウソをついて引退したり復活したり繰り返している」と厳しく指摘。「そんなヤツには引導を渡さないといけない。前回戦った時に、大仁田の膝関節、人工関節になっているのを、得意技の膝なめで溶かして二度と歩けない体にしてやろうと思ったのに、それを出さずに勝ってしまった。今回は膝なめ解禁します。大仁田厚の人工膝、両膝を二度と動かないようにします」と、で大仁田を再起不能に追い込むことを宣言した。