大阪府は６日、新型コロナウイルスの新規感染者が１３１０人だったと発表した。前週の金曜からは４２８人、前日５日から２２５人の増加。第４波期間中の４月２８日、５月１日の１２６０人を上回り、過去最多を更新する数値となった。

　また、４日連続で１０００人を上回る感染者を確認。大阪府の吉村洋文知事（４６）が６日、大阪府庁で囲み取材に応じ、軽症・中等症病床について、災害級非常事態を示す最高レベルの「フェーズ５」に引き上げ、府内の病院にさらなる病床確保を要請すると発表した。

　吉村知事は「デルタ株の感染急拡大が続いています。感染の拡大が続きますと、どうしても医療がひっ迫してくる。特にワクチンが行き届いていない年代での感染が広がっている」と説明。前日５日、軽症中等症の病床使用率が５０％を超えたことで、「まだボタンを押す基準にはなっていない。だが、いまのデルタ株の感染拡大をみると、早い段階でフェーズを上げなければ、対応が困難になると考えた」と、災害級非常事態のフェーズ５へ移行することを決めた。

　これにより、府内の病院に２５８９床を確保するよう要請。「デルタ株が拡大している東京、首都圏では１日に５０００人を超える感染者が出ている。東京で起こっていることは、少し遅れて大阪でも起こる可能性が十分にあり得ます」と警戒心を強めた。

　府内では感染の急拡大により、今月２日から３１日まで、４度目の緊急事態宣言を発令中。吉村知事はあす７日からの３連休、お盆期間について不要不急の外出自粛、帰省や旅行など都道府県間の移動自粛を求めた上で、「この期間に感染を抑える。僕は最後のチャンスだと思っている。急拡大を抑える。人との接触を減らして感染を抑えていく。そのためにご協力をお願い致します」と呼び掛けた。