阿波おどり実行委解散 「理不尽」…キョードー東京など徳島市に損害賠償請求

 徳島市の阿波おどり実行委員会が運営を委託していた共同事業体に契約解除を通知した問題で、事業体の代表を務める前田三郎キョードー東京取締役が12日、都内で記者会見し、市側に損害賠償を請求すると発表した。

 実行委は3月31日付で解散を発表し、事業体に基本契約の解除を通知。両者はコロナ禍で中止となった昨夏の阿波おどりを巡って対立していた。

 前田氏は、契約解除により委託予定だった2011~23年度の事業を受託できなくなり「得られたであろう収益を得られない損害」を被ったとして賠償請求を表明。20年度の開催準備にかかった約2100万円のうち、実行委が負担すべきと判断される金額の支払いを求めた。

 実行委から不払いを指摘されていた20年度の固定納付金500万円についても、契約条項によって支払い免除が合意・確認されていると改めて主張。「事業体の業務不履行は存在しません」とした。

 前田氏は再三協議を求めてきたにも関わらず、回答がないまま一方的に契約解除が通知されたことに「理不尽」と不快感を示し、「誠意あるお答えを期待している」と求めた。

 実行委員長を務めていた徳島市の内藤佐和子市長は、内容を確認できていないのでコメントは控えるとした。

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