舘プロ誕生 裕次郎さん、渡さん、小林専務の夢だった映画づくり「灯火が消えないように」

 俳優・舘ひろし(70)が新事務所「舘プロ」を立ち上げ、4月1日から活動していくことが分かった。このほど、都内でデイリースポーツなどの取材に応じた。今年1月16日に、舘が83年から所属した石原プロモーションが閉業。新天地では、俳優業とともに、石原プロを率いた故石原裕次郎さん、故渡哲也さんの夢でもあった映画制作やプロデュースにも携わっていく。

 舘は「裕次郎さん、渡さん、そして小林(正彦)専務の夢だった映画づくり。そんなに大仰なものではなく、その灯火が消えないような形ができればなと設立しました」と3人の恩人をしのびながら、新たな出発への思いを明かした。

 「太平洋ひとりぼっち」「黒部の太陽」など映画制作プロダクションとしても知られた石原プロ。その情熱を引き継いでいきたい。舘の思いは、昨年7月、生涯の師と慕った渡さんが死去し、より強いものとなっていった。1年前に石原軍団の解散が決まり、進路を模索するうえで、映画づくりを軸とした新会社設立の構想が具体化。「舘プロ」が誕生した。

 「どんな形でもいい。こじんまりとした小さな映画でもいい」と舘。俳優業の傍ら、自身が主演する映画などの制作やプロデュース、自身の構想する企画なども立ち上げていく。社長には就任せず、あくまでひとりの役者として、俳優業に専念するが、若い才能や発掘も手掛けていくといい、「いろんな方がもし来ていただけたら一緒に頑張って行きたい。ひょっとしたら女の子も入れていいかなと思ってます」と、男女問わず有能な役者が門をたたくことを歓迎する。

 「石原プロで学んだこと、石原プロでできなかった映画作りもそうだし、雰囲気としてどっかで石原プロのにおいをさせたいなと思っている」と舘。裕次郎さん、渡さんの墓前への正式な報告は、緊急事態宣言が明けてから行うものとみられる。5月から、主演ドラマの撮影をスタート。新作映画への主演も内定しており、今秋にクランクインする予定だ。31日に71歳を迎える舘が、フレッシュにリスタートを切る。

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