菅直人元首相 東電の原発からの撤退阻止、人生で最も重くつらい決断…ブログに心境

 菅直人元首相が11日、ブログを更新し、「東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から満10年を迎えました」として当時を振り返るともに、「原発を必要としない社会の実現に向けて」活動を続ける決意を記した。また、「東電の原発からの撤退を阻止しました。今振り返っても、人生で最も重く、つらい決断でした」と記した。

 菅氏は「地震や津波によって亡くなられた皆様に改めて心からご冥福をお祈りします。また、大切な方を失った皆様、そして原発事故で被災され、今なお故郷へ戻ることができない皆様に、心からお見舞いを申し上げます」との言葉を送った。菅氏はまた「避難指示を出した当時の総理として、今も大きな責任を感じています。これからも震災と原発事故の時の総理として、被災地の復興と被災者の皆様への支援に、しっかり取り組む覚悟です」と決意もつづった。

 菅氏は続けて「多くの皆様が『あの日』の記憶を、鮮明にお持ちのことと思います。私も、国会審議中に感じた突然の揺れ、そしてそこからの最初の1週間のことは、今も決して頭を離れることはありません」と考え続けていることを記した。

 菅氏は「震災翌日のヘリ視察で目の当たりにした、想像を絶するほどの津波被害。東京電力から十分な情報を得られないまま、刻一刻と深刻さを増す原発の状況。もし原発事故があのまま収束できなかったら、最悪の場合、東京を含む半径250km圏内、約5千万人の避難を強いられる可能性がありました。文字通り日本が壊滅することになりかねない、瀬戸際の事態だったのです」と振り返った。

 菅氏は「最悪の事態に至らずにすんだのは、福島第一原発の吉田昌郎所長をはじめ、現場の作業員の皆様による命がけの事故対応のおかげです」と感謝し、「私はあの時、彼らに生命の危機が生じることを承知の上で、東電の原発からの撤退を阻止しました。今振り返っても、人生で最も重く、つらい決断でした。しかし、彼らはまさに全身全霊をかけて、日本を壊滅の危機から守り通してくれました。吉田所長をはじめとする現場の皆様に、この場を借りて改めて心からの感謝と敬意を表したいと思います」と、つづった。

 菅氏はまた「そして国民の皆様にも、原発事故の深刻さについて、改めて思い起こしていただきたいと思います。一歩間違えば日本が壊滅しかねない事故であったことを。そして、福島県をはじめとする多くの皆様から、住み慣れた故郷を半永久的に奪ってしまったことを。どんなに『発電コストが安い』と言われても、これほど大きなリスクをはらむ原発を使い続けることを、私は決して認めることはできません」「原発は安全対策にかかるコストが増え、以前のように発電コストの安い発電方法ではありません。また、太陽光をはじめとする再生可能エネルギーは、原発事故後に普及が拡大し、それに伴い発電コストも大幅に下がっています。経済的にも、原発を使い続ける選択肢がなくなっていることは、もはや常識となっています」などと記し、「原発を必要としない社会の実現に向けて、すべての国民の皆様の力を結集していただきたいと思います。私も、残された政治家人生のすべてをかけて、その実現に向け全力を尽くします」と覚悟と決意をつづった。

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