宝塚音楽学校107期生厳戒卒業式 事前に全員PCR検査

 タカラジェンヌを育成する兵庫県宝塚市の宝塚音楽学校(小林公一校長)で3日、107期生39人の卒業式が行われた。生徒は事前にPCR検査を実施し、全員陰性を確認。学校講師や関係者の出席を基本的に見合わせ、保護者も卒業生1人につき2人までという厳戒態勢だった。

 昨年、2カ月遅れとなった108期生入学式は、換気を重視し、学校の講堂から大劇場ロビーに会場を移した。今回も会場変更が検討されたが「学校で送り出してあげたい」という関係者の熱意で、講堂で執り行われた。だが飛沫感染を避けるため、卒業証書授与や表彰で名前を呼ばれても返事せず起立のみ、国歌や校歌斉唱も事前収録した音源が流された。また卒業式後の、在校生から卒業生へのブーケ贈呈のセレモニーも、昨年同様、実施されなかった。

 107期生は19年に入学。だが昨春の非常事態宣言後は、約2カ月の休校となり、その間はリモート授業に。イベントも中止となり、修学旅行も兵庫県内に変更。夏休みなどを短縮し、授業時間を捻出した。小林校長は「今まで当たり前と思っていた事が次々と中止に。だからこそ、一日一日を大切に授業に励み、研鑽を積み、107期生全体で向上していくんだという迫力を感じていました」と評価した。

 そんな中、首席で「小林一三賞」に輝いたのが娘役の西村あみさん。自粛の日々を振り返り「宝塚音楽学校での日々が、改めて奇跡的である事に気付かされました。自粛の日々を言い訳にせず、自分に責任を持って頑張ろうと、過ごして参りました」と振り返った。

 また成績上位の門間さや香さんは「全員が支えあって乗り越えてきたからこそ、さらに同期生の仲が深まった」と同期との絆をアピール。鳴瀬陽さんは「不安な中、同期生と『今こそしっかりと根を張り、前を見よう』と一丸となって一日一日を過ごした事は一生忘れません」と自粛期間を明かした。また遠藤杏紗さんも「舞台に立てる日を夢見て頑張るしかないと、今も日々奮闘しております」と前を向いていた。

 107期生は宙組大劇場公演「シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!/デリシュー!-甘美なる巴里-」(6月25日~8月2日)で初舞台を踏む。

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