星組「エル・アルコン」開幕 宝塚では珍しいダーティーヒーロー

 宝塚歌劇団星組公演「エル・アルコン-鷹-/Ray-星の光線-」が20日、梅田芸術劇場で初日の幕を開けた。当初は6月に全国ツアーとして予定されていたが、コロナ禍のため、同劇場のみの公演となった。

 「エル・アルコン」は青池保子氏の漫画を題材に、2007年に安蘭けいと遠野あすかで上演された。今回13年ぶりの再演でトップスターの礼真琴が、宝塚では珍しい野望に燃えるダーティーヒーローのティリアンを演じた。青い炎を彷彿とさせる役は、礼の持ち味によく合い、物語に厚みを持たせた。ヒロインのギルダは貴族の称号を持つ女海賊役。トップ娘役の舞空瞳が、芯の強い役を見事に演じ上げた。

 2番手の愛月ひかるは父を殺され、復讐に燃えながらも生来のまっすぐさが隠せない海賊レッドを好演。また若手に至るまで見せ場も多い。礼と同期のひろ香祐も、その見事な歌声とダンスで、八面六臂の活躍を見せていた。

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