宝塚大劇場が130日ぶり再開 客席感涙、主演・柚香光も万感

 新型コロナウイルス感染拡大防止で休演していた宝塚歌劇団の本拠地・宝塚大劇場が17日、花組新トップスター柚香光(ゆずか・れい)の大劇場お披露目公演「はいからさんが通る」で130日ぶりに再開した。宝塚としては3月22日の東京宝塚劇場雪組公演以来、117日ぶりの上演。これほどの長期休演は第2次世界大戦での中止以来で、劇場を訪れたファンは感激の涙を流した。

 コロナ禍が完全に収まっていない中での再開に、宝塚は万全の体制で挑んだ。柚香も待ちに待った初日に「休んでいる間、どれだけ舞台を愛しているかわかりました」と感極まり、言葉を詰まらせながらあいさつした。

 1組が約80人という大所帯のため、6月末の稽古再開後、通常は使用しない大劇場やロビーも稽古場として開放された。劇団内に8カ所ある稽古場もリモートでつなぎ、1カ所に集まる生徒数を抑えた。今回の公演も密を避けるため、一度の登壇者を60人までに制限。生オーケストラも録音演奏となった。

 観客も検温機を通らないと入場できず、マスク着用も義務付けられた。名古屋からのファンは、観劇を家族から心配されたことを明かし「いつもと違った緊張感。ファンも絶対にクラスターは出さない決意」と語った。座席は最前列と前後左右1席ずつ空け、半分以下の1274席に。それでも「満員のときと同じ位の拍手で、いつも以上の熱気」と神戸市からきたファンも目を潤ませていた。

 小川友次理事長(63)も「まだまだ黄信号を渡って行かなければならない」とガイドラインを作成した。2人以上での会食を禁止し、起床時の検温結果を劇団に連絡するシステムも構築。柚香も「再開は多くの方々が大変な思いで闘い続けた結果。私たちの公演が、宝塚だけでなくエンタメ業界にも影響する。最善を尽くしたい」と責任感をのぞかせた。

 「はいから-」の上演は9月5日まで。東京宝塚劇場は7月31日、星組公演「眩耀の谷~舞い降りた新星/Ray-星の光線-」から再開する。

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