新型コロナウイルス感染拡大の影響で、８月２１～２３日で予定されていた国内最大級の野外音楽イベント「フジロックフェスティバル」が中止されることが５日、公式サイトで発表された。来年８月に延期される。

　１９９７年にスタートした同フェスは、今年で２４回目。悪天候による一部中止はあったが、事実上の完全中止は初。奥田民生（５５）ら人気アーティストや、多数の海外アーティストが出演予定だったが、世界的にコロナ終息のメドが立っておらず、入国制限などの厳しい措置が解除されていないことから、開催は困難と主催者が判断した。

　昨年６月に麻薬取締法違反の罪で執行猶予付き有罪判決を受けた俳優のピエール瀧（５３）が「電気グルーヴ」としてステージ復帰する予定だった。石野卓球は「延期グルーヴ」とツイッターでつぶやいた。

　３密の要因になるとして、今年は夏フェスが次々と中止を発表している。昨年のフジロックは延べ１３万人を動員するなどフェス市場は年々急成長。ＣＤが売れない時代の“救世主”であるだけに、音楽関係者からは「夏のフェス開催は相当厳しい。全滅になる可能性もあるのでは」と落胆の声が漏れ聞こえた。