吉田一彦さん死去 元デューク・エイセス、「いい湯だな」などで甘い歌声

 「いい湯だな」「女ひとり」などのヒット曲を生んだ、日本を代表する男性コーラスグループ、デューク・エイセスの元メンバー、吉田一彦(よしだ・かずひこ)さんが9日、肺炎のため死去した。84歳だった。

 1955年の結成時からのオリジナルメンバーだった吉田さんは甘い声のセカンドテナーとしてグループを支えた。2014年5月に体調不良で休養し、同年の60周年ツアーに参加できず、15年3月、病気療養を理由に脱退した。

 デューク・エイセスは60年代にNHKのテレビ番組「夢であいましょう」で広く知られるようになり、全国の都道府県にちなんで永六輔さんが作詞したご当地ソングシリーズ「にほんのうた」では群馬県の「いい湯だな」や京都府の「女ひとり」などがヒットした。ポピュラーソングや民謡、唱歌などレパートリーも幅広かった。

 17年12月、解散。結成時からのメンバーで、リーダーでバリトンの谷道夫は解散の理由を「デュークのサウンドが残っているうちにと…。よれよれになる前に潔く身を引こうと思った」と説明していた。

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