中井貴一 主演男優賞「人間の感情出せるよう」父・佐田啓二さんのスピーチ引き合いに誓い

 東京映画記者会(デイリースポーツなどスポーツ紙在京7社で構成)が制定する「第62回ブルーリボン賞」の授賞式が18日、東京・内幸町のイイノホールで行われ、主演男優賞に輝いた俳優・中井貴一(58)は父・佐田啓二さん(故人)の言葉を引き合いに「主演男優賞はもらえる賞。『記憶にございません!』を代表していただいた」と三谷幸喜監督(58)らに感謝の言葉を贈った。

 「記憶にございません!」で記憶喪失になった総理大臣を演じ、興行収入36・4億円の大ヒットに導いた中井。デビュー40年目の節目で初の主演男優賞を手にしたが、受賞スピーチで口にしたのは、1964年に交通事故で亡くなった父・佐田啓二さんの言葉だった。

 中井は「この賞は、64年前(1956年)にウチの父がいただいています。その時のスピーチで父は『次は助演男優賞を獲って帰ってきたい』といったそうです」と会場に語りかけた。それは「主演男優賞は獲らせてもらう賞、助演男優賞は自分の力で獲る賞という意味だそうです。その言葉を借りれば、この賞は三谷監督始め支えていただいた方の力で獲れた賞です」とスタッフに感謝した。

 中井は俳優としての今後の生き方にも触れ「人間の心までデジタル化したんじゃないかと多々思うこともあるが、俳優が人間の感情を表現することは100年たっても変わらないと思う。最後に残るアナログな商売は俳優ではないか。人間の感情を出せるよう努めていきます」と誓った。

 来年の授賞式で主演女優賞の長澤まさみ(32)と司会を務める。中井は「先日、この賞の取材を受けさせていただいた時に『来年、司会をすることになります。司会者の腕に全てかかっています』と言われまして、ずっと(司会の)舘さんと門脇さんに目が行ってしまって」と苦笑交じりに告白。それでも「『グッドモーニングショー』という映画でアナウンサー役はやっているので、リハーサルは映画でしてます」と自信をのぞかせた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス