高機能マスク 20倍注文殺到 新型コロナウイルス感染拡大で「パンク状態」
新型コロナウイルスの感染確認で、国内規格をクリアした高機能マスクを製造する愛知県豊橋市のメッシュ製品加工メーカー「くればぁ」には、国内外から通常の20倍近い注文が殺到していることが30日、分かった。一方、感染が広がる中国湖北省・武漢からは邦人210人を乗せたチャーター機の第2便が羽田空港に到着した。29日に第1便で帰国した邦人のうち、3人が検査で陽性となったと発表した。
新型コロナウイルスの感染確認が報じられて以来、全国の量販店からマスクなど感染予防商品が売り切れや品薄となる事態が相次いでいる。中でもニーズが高いのが国内規格をクリアした高機能マスク。製造する「くればぁ」に届く注文は、通常の20倍。「重症急性呼吸器症候群(SARS)なども経験してきたが、今回は感染拡大が収束する気配がない」と懸念、さばききれない注文に追われている。
同社のマスクに使われるフィルターは、花粉粒子などの捕集ろ過効率試験を通過しており、中東呼吸器症候群(MERS)やSARSの流行時にも注目を集めた。顔の骨格に合わせたオーダーメードも可能で、再生利用できるタイプは100回の洗濯試験済み。1万3千~1万8千円と高価格帯の商品が多いが、注文は26日に初めて愛知県内の感染者が確認されて以降、1日200~300件入るようになり「パンク状態」になった。
例年、この時期の注文は1日10件程度だが、突然、超繁忙となり、普段は他の製品を製造している人員を全て、マスク部門に集中させた。国内の病院のほか、中国の行政機関からも問い合わせが入っているものの、手作りのため、29日現在、発送は1カ月待ちになっている。
石橋衣理社長(35)は「申し訳ないが、対応しきれていない。新型ウイルスの粒子の大きさが分からないので、このマスクが対応できるのかもまだ確認できていない」と戸惑いつつ、増産に懸命だ。
