藤井七段、将棋から学んだことは「投了」の美学…「人間的に成長できた」
将棋の最年少プロ・藤井聡太七段(17)が23日、都内で行われたNintendo Switch用ゲームソフト「棋士・藤井聡太の将棋トレーニング」(来年3月5日発売)の発表会に出席した。藤井七段が監修を務めている。
対局に比べて「こちらの方が緊張します」とジョークも交えながらソフトのPRを行った藤井七段。発表会終了後は「ちょっと言葉足らずのところもあったかも」と苦笑いした。
プロ生活3年目となった今年については「トップ棋士の方との対局が多く、差を感じることもありましたけど、いい経験を積むことができた1年だった」と総括。11月には王将戦の挑戦まであと1勝と迫りながらも敗れており、来年に向けて「タイトル挑戦にはあと一歩で届かなかったので、棋力を付けてそこにチャレンジしていきたい」と宣言した。
将棋から学んだことについて問われると「将棋には『投了』というのがあって、自分で負けを認めるというのは、なかなか他のゲームやスポーツにはない特徴」と回答。連勝記録に加え、史上最年少記録を次々と塗り替えるなど、勝ち続けてきた藤井七段だが、「そういった将棋独自の文化を通して、人間的に成長できた部分があるかと思う」と、敗北から得たものの大きさを強調した。
藤井七段は現在、高校3年生で、卒業後は大学には進学せず、将棋に集中する。「強くなるために大切な時期かなと思っていますので、棋力向上に努めたいというのが今の思い」と思いを語った。