京都・南座に初音ミク!ニコニコ超会議を飛び出し、新たな歌舞伎ファン掘り起こし

八月南座超歌舞伎
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 歌舞伎発祥の地、京都・南座が攻めている。「八月南座超歌舞伎」(~26日)ではバーチャルシンガー・初音ミクがヒロインを演じていることで話題の公演。「義経千本桜」と、初音ミクの代表曲「千本桜」の世界観を融合させた新作歌舞伎。2016年に「ニコニコ超会議」(幕張メッセ)で初演されて以来、毎年上演されてきた。例年は“イベント”として数日間の上演だったが、今回は劇場での1カ月公演となっている。

 本公演は「超歌舞伎のみかた」「當世流歌舞伎踊(いまようかぶきおどり)」「今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)」。「今昔-」は中村獅童が主人公・佐藤忠信を、ヒロインの未玖姫を初音ミクが演じる。そして期間中8回上演されるリミテッドバージョンでは、「今昔-」のみで、忠信に澤村國矢が抜擢された。

 國矢は歌舞伎の家柄ではない子役出身。「脇をやってきた人間として、希望を背負う機会をいただけありがたい。だけどこれが本当にみんなの希望となるのか…成功させないと」と自身の可能性にかけている。さらに「ミクさんと歌舞伎のダイナミックさを、歌舞伎ファンの枠だけでなく、いろんな人に見ていただきたい」と意気込む。

 本公演は特別席の1万3500円から三等席4000円という値段設定だが、リミテッドバージョンは1、2階全てがS席で6500円、3階全席が4000円と、歌舞伎としてはリーズナブルな設定となっている。

 また「今昔-」のみのため、上演時間も1時間10分と、初心者には見やすい長さとなっている。松竹関係者によれば夏休みということで「幅広い層に気軽に見ていただきたいと企画した」という。初音ミクファンや、小学生、さらにはインバウンド客も見込んでいる。さらには、初音ミク×南座のコラボ商品も販売されている。

 南座では、6月にも岸本斉史氏の同名人気少年漫画が原作の新作歌舞伎「NARUTO-ナルト-」を上演。近畿地方を中心とした芸術鑑賞教室では約4500人の学生が、劇場に足を運んだ。さらに原作ファンの姿も客席に多く見られ。新たな観客層の掘り起こしに一役買った。

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