NHKに聞く 批判ある元号スクープ合戦の是非「多角的に伝えるため深く取材」

 NHKの総局長会見が22日、東京・渋谷の同局で行われた。平成から令和への改元番組の総括の中で、新元号が発表された4月1日まで、新元号スクープを狙う報道各社の壮絶な取材合戦があったことに関して、NHKの見解を問う質問があり、正籬聡理事が回答に立った。

 同理事は、スクープは選択肢にあったのか?との問いに「常にニュース取材に関しては、物事の本質を追求して多角的に伝えるため、深く取材することに努めています。それは通常でも元号でも変わりません」とし、スクープ合戦への批判があることには「他社がどうという立場にないが、深く取材するということです」と述べた。

 新元号発表の前後などに、官邸を中心にメディアが新元号スクープのため「血眼」になったなどと報じられていた。

 主に新元号の閣議決定後、菅義偉官房長官が発表するまでのわずかな時間に、テロップや号外、ネットニュースなどで先駆けて報じることに必死になり、相当な労力を投入したことを指す。

 しかし、支持されたとは言い難い状況。スクープ合戦を報じたネット記事に対し、発表前のわずかな時間に報じようとすることへの疑問や、自己満足との指摘、国の行事に水を差すことになると批判が集まった。

 朝日新聞が号外速報したとしている大正改元にはじまり、昭和、平成の改元の際も、壮絶なスクープ合戦が展開された。ただし、これらとは時代背景が違い、視聴者や読者の声がダイレクトに返ってくる時代、スクープに対する期待や支持はほとんど見当たらない。

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