天皇陛下が退位へ 最後のお言葉述べ「平成」に別れ、5月1日午前0時「令和」始まる

 天皇陛下は30日限りで、陛下一代限りの退位を認める皇室典範特例法に基づき、皇位を退かれる。現憲法下で初めて即位した陛下は、皇后さまと共に憲法に規定された「国と国民統合の象徴」のあるべき姿を追求してきた。退位後は全ての公的な活動から身を引き、上皇となる。5月1日午前0時に皇太子さまが即位し、戦後生まれの初めての天皇が誕生する。30年余り続いた「平成」が終わり「令和」に改元される。

 天皇陛下は、30日夕から皇居・宮殿で代替わりの重要儀式「退位礼正殿(せいでん)の儀」に臨み、最後の「お言葉」を述べる。天皇の退位は江戸時代の光格天皇以来202年ぶりで憲政史上初。

 1989年1月7日、昭和天皇が亡くなったことに伴い55歳で即位した陛下は現在85歳。2016年8月8日に公表したビデオメッセージで、高齢となった天皇が象徴としての活動を全身全霊でできなくなった場合、どうするべきかを国民に問い掛け、退位の意向を強くにじませた。皇室典範は終身在位を規定しているため、陛下の退位を可能にする特例法ができる契機となった。

 阪神大震災や東日本大震災など、大規模な自然災害が多かった在位中、陛下は皇后さまと共に多くの被災地に足を運び、苦境に立つ人々に寄り添い、励ましてきた。

 戦後の節目には、先の大戦で多くの犠牲が出た国内外の各地を巡り、戦没者を追悼した。

 こうした活動は「平成流」と呼ばれ、皇室の活動として定着した。

 退位礼正殿の儀には成年皇族や三権の長、閣僚や都道府県知事の代表者らが参列する。安倍晋三首相が国民代表の辞を述べた後、陛下があいさつする。憲法が定める国事行為として行われ、10分程度で終わる見通しだ。

 代替わりに伴い、秋篠宮さまは皇位継承順1位の皇嗣(こうし)となり、皇太子の役割を担う。長男で12歳の悠仁さまは2位となる。

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