東京都葛飾区の女子大学生が昨年１１月２０日から行方不明になった事件で、警視庁捜査１課は３１日午前、茨城県神栖市須田の畑で、女子大学生の遺体を発見した。捜査１課は同日、死体遺棄の疑いで、神栖市の無職広瀬晃一容疑者（３５）を逮捕。失踪直前に会っていたとされ、遺体の発見現場は広瀬容疑者のアパートから十数キロだった。「（インターネットの）掲示板で知り合った女性に騒がれ殺してしまった。土の中に埋めた」と話している。

　捜査１課は、遺体の身元について、大学生の菊池捺未さん＝当時（１８）＝と発表。捜査関係者によると、栃木県出身で、日本薬科大１年だった。

　昨年１１月２０日午後、東京都足立区のＪＲ綾瀬駅で電車に乗り、茨城県鹿嶋市の鹿島神宮駅へ移動。同駅前でタクシーに乗り、午後６時ごろ、広瀬容疑者のアパートから約４００メートルのコンビニで降りた。

　この日の夜には、広瀬容疑者のアパート付近に住む女性に「記憶を頼りに来たが、分からなくなった」と家の場所を尋ね、アパートの方向へ歩いて行ったという。携帯電話の位置情報は午後１１時ごろ、遺体の発見現場付近で途切れていた。

　捜査１課は１月２４日、逮捕監禁容疑で広瀬容疑者宅を家宅捜索し、任意で事情を聴いた。当初は「（昨年１１月２０日に）会っていた。家の前まで来たが、すぐに帰った」としたが、その後に「２０日に初めて会い、家の中に入って話をした。車に乗せて移動した」と話すなど、内容が変遷した。

　１月３０日になってからは「騒がれて車の中で殺した。穴を掘って埋めた」などと説明。捜査１課は、供述に基づき神栖市須田の畑付近を捜索し、３１日午前１時半ごろ、土中から寝かされた状態の遺体を見つけた。

　携帯電話や着衣を捨てたことも供述したといい、捜査１課は遺体の発見現場付近などの捜索を続けた。

　逮捕容疑は昨年１１月２０日ごろ、神栖市須田の畑で、性別不明の遺体を土中に遺棄した疑い。