戸田恵梨香 新元号初の朝ドラ「スカーレット」ヒロイン 女優人生の第2章を

 女優の戸田恵梨香(30)が来年9月30日スタートの次々期NHK連続テレビ小説「スカーレット」のヒロインを務めることが、3日、同局から発表された。昭和中期の滋賀・信楽を舞台にした、女性陶芸家の奮闘記。同日、大阪と東京で行われた制作会見に出席した戸田は、20代後半は女優として悩み続けていたと告白し、朝ドラで「女優人生の第2章を迎えたい」と宣言。平成後、初のヒロインとして「新元号を代表する女優になれたらと思います」と決意を語った。

 新元号で初となる朝ドラ、しかも101作目という新たな一歩を託された戸田は「女優としてものすごく大きく進化できる、ぜいたくな時間を楽しみたいです」と目を輝かせた。

 12歳だった2000年に「オードリー」に出演して以来の朝ドラ。実は「オードリー」ヒロインの子役オーディションで落選したが、別の役で出演がかなったと明かし「ちょこっとの出演でしたが、ものすごくうれしかった」と、なつかしそうに振り返った。

 16歳で本格的に女優業を開始したが、大ヒットしたTBS系のドラマ「SPEC」シリーズを終えた24歳の頃に「役者の第1章が終わったように思えた」という。その後は「第2章に何が必要かが分からず、悩み続けていました」と告白した。

 抱えていた悩みを捨てるかのように、30歳になった今夏に断捨離を敢行。身の回りの品だけでなく、価値観も捨ててみたタイミングで、朝ドラの出演依頼が入ったという。

 「断捨離で20代のもやもやが晴れ、以前は成長が止まるのではと、朝ドラのような1年間、同じ役を演じ続けることに恐怖心がありましたが、逆にそれは大きく進化できる時間になると考え方が変わりました」と快諾したことを明かした。

 大阪での長期撮影となるが「だいたい私は気合で乗り越える」と笑わせた。神戸出身で「関西の友人に力をもらいながら、楽しみたいです」と来春からの撮影を心待ちにした。

 会見が行われた大阪で、現在放送中「まんぷく」の主演、安藤サクラ(32)に会い、「本当に楽しいよ」と言われたことも明かした。「すごく勇気をもらいました」と笑顔。作品テーマの陶芸に関しては、旅行で訪れる石垣島で、自分で茶わんを作ったりしていることを明かし「(陶芸を)きわめたいです」と力強く語った。

 ◆「スカーレット」朝ドラ101作目で平成後に始まる最初の作品。昭和中期、主人公・川原喜美子が男社会だった陶芸界に飛び込む。志を同じくする青年陶芸家と結婚し、貧しい中でも、女性として、母として、そして陶芸家の後進を育てることにも情熱を傾ける波乱万丈の奮闘を描く。

 滋賀県・信楽の女性陶芸家・神山清子さんへの取材などを基にしたオリジナル作品で、脚本をドラマ「みにくいアヒルの子」「ホタルノヒカリ」などで知られる水橋文美江氏が担当する。

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