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文枝「神戸新開地・喜楽館」へいらっしゃ~い 紆余曲折へて悲願開業

 口上を述べ、大阪締めをする(左から)桂小春団治、笑福亭仁智、桂文枝、桂文福、桂米團治=神戸市の喜楽館
 テープカットを行う(左から)桂米團治、笑福亭仁智、高四代館長ら=神戸市の喜楽館(撮影・吉澤敬太)
 喜楽館のちらしを配りながらパレードする落語家ら
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 神戸市兵庫区に11日、演芸場「神戸新開地・喜楽館」がオープンした。開場に尽力した上方落語協会前会長で喜楽館の名誉館長を務める落語家の桂文枝(74)はこけら落とし公演のトリに登場し、自作の落語「涙をこらえてカラオケを」を披露。記念口上では「これからの落語家人生を、この喜楽館に全てささげたい」と決意を語った。喜楽館は神戸松竹座跡地の向かいに位置し、大阪市の「天満天神繁昌亭」に続く、上方落語第2の定席となる。

 かつて演芸場や劇場が立ち並び「東の浅草、西の新開地」として活気にあふれた新開地に、約40年ぶりに演芸場が戻ってきた。

 文枝は会見を行い、「なんとしても新開地が昔のようになれば、近づければと思っている。そこに残りの人生を注ぎ込みたい」と決意を表明。「存分に笑っていただければこんなにうれしいことはない。なんとしても昔の繁栄に少しでも近づけるように頑張りたい」と力強く語った。

 約4年前に、地元商店街のすし店の若大将・新将一郎さん(40)が「新開地にかつての賑(にぎ)わいを取り戻したい」と協会宛に手紙を出したことから、新開地での新演芸場構想が動きだした。だが、その後、集客を不安視する協会員の反対論や資金難などいくつもの困難に直面。一時は暗礁に乗り上げたが、協会と地元が一体になり、ようやくオープンにこぎつけた。

 計画をけん引してきた文枝は「ここへ来るまで紆余(うよ)曲折ありました。撤退しようかという話もありました…」と感無量の表情。新さんも「手紙を出したときはここまで来るとは思わなかった。これまで新開地に来なかった人が来てくれれば」と期待した。

 高座には文枝が揮毫(きごう)した「喜」の書が掲げられた。文枝は「ますます上に伸びていくように、みんなが笑顔になるようにとの思いで書かせていただきました」と説明。「東京にはいくつか(定席が)ある。そういう中で切磋琢磨(せっさたくま)して若手の人気者が出ている」と喜楽館からのスター誕生にも思いをはせた。

 この日は上方落語協会のパレード、記念式典も盛大に行われた。同協会の笑福亭仁智会長(65)は「地元の熱意、文枝前会長の努力、各自治体の協力でこのような良き日を迎えられました」とあいさつ。落語家も総出で門出に花を添えた。初日は212席が満席になるにぎわい。神戸の新名所の華やかな船出となった。

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