カープ監督夫人・緒方かな子さん、広島で個展開催 絵本出版を記念して

 広島・緒方孝市監督(49)夫人でタレントの緒方かな子さん(44)が長女・佑奈さん(20)との共作でカープを描いた絵本「ぼくのヒーロー」がこのほど出版された。出版を記念して、28日まで広島三越7階で個展「緒方かな子 絵画&絵本原画展」も開催中。絵本に込められた思いや、地元広島で初めて開いた個展などについて語った。

 絵本「ぼくのヒーロー」は文章を佑奈さんが担当し、絵はかな子さんが描いた。主人公の「ぼく」の目線で、どんな時もあきらめずに戦うヒーローの姿としてカープを描いたもので、かな子さんは「いつも熱心に応援してくれるファンへの感謝の思いと、どんな時もあきらめずに頑張っている選手への感謝の思い、その両方を作品に込めました」と語る。

 かな子さんが大まかなストーリーを考え、東京の大学に通っている佑奈さんと連絡を取り合いながら約3カ月かけて完成させた。「今の私のすべての力を注ぎました。初めての本にしてはちゃんとできたと思います」。緒方監督の胴上げシーンも描かれているが、監督の反応については「いつも通りです。“うんうん”って感じでしたね。いろいろ話すタイプではないので」と苦笑いする。

 出版を記念して現在、広島三越で個展が開催されている。5年前に東京・銀座で個展を開いたが、地元では初めて。「いつか広島で開きたいと思っていたんです。お友達や家族にも足を運んでもらえるので、とてもうれしいです」。絵本に掲載されている原画14作品に加え、これまで描いた油絵や水彩画29作品も展示されている。

 小さい頃から絵を描くのが大好きで、将来の夢は「絵本作家になること」だった。小学生の時は「絵本作りクラブ」に入っていたという。学生時代は何度も賞を受賞。県代表として作品がコンクールに出展されたこともある。その後、芸能界入りし、絵から遠ざかったが、96年の結婚を機に再び描き始め、これまで「二科展」や「白日会展」で入選。昨年は高校生の次女の姿を描いた「夏休み」が白日会展で特別賞「オンワードギャラリー賞」を受賞した。2年がかりで仕上げた“大作”で、今回の個展でも展示されている。

 「私の絵を見ていただいた方が、ゆったりと穏やかな気持ちになってくれればうれしいですね。たくさんの愛を込めて描いています」と、絵への思いを語ったかな子さん。これからも主婦、タレント業と両立しながら、画家として作品作りに向き合っていく。

 ◆緒方かな子(おがた・かなこ)本名・緒方可奈子。1973年3月4日生まれ、44歳。広島市出身。90年に中條かな子として芸能界デビュー。女優、歌手、パーソナリティーとして活躍。96年に結婚。長女・佑奈(20)、次女・祐希奈(18)、長男・将孝(11)の3児をもうける。(株)Yellow所属。

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