関テレ社長「あるある問題」から10年「教訓得ても間違い起こる」…再発防止を続行

 関西テレビは4日、放送倫理・番組向上機構(BPO)の濱田純一理事長=前東京大学総長=を招いて講演会を開催した。同局が2007年に「発掘!あるある大事典2」でねつ造問題を起こして10年を機に、再発防止に取り組み続ける一環。

 挨拶に立った同局の福井澄郎社長は07年当時、「あるある問題」をきっかけに、政界で放送法改正による監視強化を求める声が起こったことを振り返り「多大なご迷惑をおかけし、今でも思い出すと冷や汗をかいてしまいます」と改めて謝罪。

 以降、局内での議論、研修を繰り返した経緯を説明しつつ「あれほどの教訓を得て、間違いは犯すまいと誓ったわけですが、それでも間違いは起こしてしまいます」と自戒。

 「経験を引き継ぐことの重要性を知った10年でした。10年がたち、社員の4分の1は『あるある問題』を知らず、なかなかあの時の空気感までは伝わらないが、試みをやめるわけにはいきません。繰り返し放送倫理に対する思いを伝えていかねばなりません」と述べた。

 この日の講演は関西の放送局関係者を対象に行われた。BPOが放送局の自主・自立を図るために設立された経緯を濱田氏が踏まえ、「放送局が萎縮してはBPOは成り立たない」とし、放送局は新たな表現方法への挑戦を続けるべきと説いた。

 参加した放送局関係者からは「BPOの判断は重い」「審議対象となるだけでも…」との意見が出された。

 これに濱田氏は「BPOが権力になってはいけない。BPOの判断に対し、業界でさらなる批判や議論が起こるべきだ」とした。

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